漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0130

2020-03-08 20:35:00 | 古今和歌集

をしめども とどまらなくに はるがすみ かえるみちにし たちむとおもへば

惜しめども とどまらなくに 春霞 帰る道にし たちむと思へば

 

在原元方

 

 惜しんでも季節のうつろいはとどまらないものなのになあ。春霞が立って、春はもう帰る道へと旅立ってしまったことを思えば。

 「たち」は、春霞が「立つ」と、春が「発つ」との掛詞。季節には帰り道があって、そこを通って去っていくという発想。春という良い季節が終わってしまうことを惜しむ気持ち。

 



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