マージェリー・アリンガムの Flowers for the Judge(1936年)読了(邦題『判事への花束』)。
ロンドンにある出版社で、役員の一人ポールが数日間姿を現さない。そこは同族経営の老舗出版社で、経営者や役員は親戚や従妹ばかり。ポールは元々そうしてふらっといなくなることも多く、またいつものことかと皆それほど心配していなかったのだが、果たして数日後、地下の書庫で死んでいるのが見つかる。死因は一酸化炭素中毒。書庫は内側から鍵がかかり、死亡推定時刻の前後に隣の駐車場に停めてあった車のエンジンが掛かっていたという証言。事故かそれとも・・・
マージェリー・アリンガム(1904~1966年)はイギリスの女流推理小説家。同時代のアガサ・クリスティやドロシー・セイヤーズと読み比べても決して見劣りしない、重厚な本格ミステリー。因みに江戸川乱歩の10選(1952年)の第3位。
Margery Allingham,
Flowers for the Judge
(Kindle)
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