以前の記事で、ソプラノ・サックスによるバッハの演奏(CD)について書いたことがありますが、その演奏をしている平野公崇がNHKの番組の中で、C.P.E.バッハ(J.S.バッハ=大バッハの次男)との出会いについて語っています。
それによると、彼が一番最初に出会って衝撃を受けたのは、C.P.E.バッハのイ短調のフルート協奏曲。特にその出だしの「ザン、ザン、ザン、ザン、ザン」という音楽を聴いて「えっ?何じゃこれ?」と驚いたそうです。何度か聴くうちに、彼曰く「ハマるんですよ」。
それがどんな音楽なのか、ずっと気になっていたのですが、ようやくそのCDを手に入れることが出来ました。曲は、フルート協奏曲イ短調、作品番号Wq166。その第1楽章Allegro assaiの出だし。
切れ味鋭い、独特のフレージング。この曲が作曲された年代(C.P.E.バッハの生没年は1714-1788年。ハイドン(1737年生まれ)やモーツァルト(1756年生まれ)の少し先輩になります)を考えると、古典的な楽曲の出だし、導入部としては随分思い切った作りです。一度聴いたら忘れられないその音型。平野公崇が「病みつきになるんですよ」と言っていたのがよく分かります。
ここで皆さんにお聴かせ出来ないのが残念ですが、ご興味のある方は是非。短調の曲ですが、聴くと何だか元気が出ます。去年の年末から先月にかけて、週末釣りに行く時にはいつも車のなかで掛けていて、何だか自分のテーマ曲のような感じになってしまいました。輸入盤で格安(1,197円)ですし、BGMとしても聴いていて邪魔になりません。自信を持ってお薦めします。
C.P.E.バッハ/フルート協奏曲集、オーボエ協奏曲
トレヴァー・ピノック指揮、イングリッシュ・コンサート(古楽器による演奏)
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