昨年の安保法制問題で世間に知られた憲法学者と政治学者、この本は対談形式で初心者向けに書かれており分かりやすく読めば憲法に対して理解が深まります。長谷部氏はもともと改憲論者ながらも、安倍政権のやり方に真っ向から異を唱えてブレない存在として世間の信頼を集めた。長谷部教授は選挙でミクロで国民の関心の深い経済問題や中国に対して意見を言う姿勢を前面に出し人気を取り、マクロの憲法改正を行うことにそもそも疑問を呈しています。そもそも論でいえば昨日の朝日新聞論説ではないですが、反対しているマスコミが恣意的で下品すぎる。戦後GHQによる言論統制の影響が未だに残っているのでしょう。マスコミがこのままでいいはずがありません。又憲法改正に反対なのは日本人特有の急激な変化に対応できない国民性もあります。夏に行われるであろう衆参ダブル選挙で自民党が圧勝すればその後、国民を苦しめるであろう、憲法改正が待っています。かといって受け皿の野党は野合丸出しでひどすぎです。辺野古移設を巡る政府と沖縄県の和解は、とりあえず衆参ダブル選挙対策で最終決着を先延ばししたのかもしれない。和解成立は憲法改正に向けて大切な選挙?の政府と手詰まりな沖縄県の当面の政治的な思惑が一致したためで、移設をめぐる根本的な対立が解決する可能性は限りなくゼロ。
以下コピー
日本の戦後体制である立憲主義が壊されようとしている。「中国が攻めてきたら」「北朝鮮がミサイルを発射したら」「アメリカが守ってくれなかったら」……どれも根拠のないイメージで国民の不安を煽り立て、自衛隊の戦地派遣を可能にする安保法制を押し通した現政権の手法を検証。「安保法は違憲!」と国会で断言し、アカデミズムの側から立ち上がった憲法学の泰斗、長谷部教授と政治学の杉田教授が、「大人になれない」日本の病理を徹底討論! 「独裁」民主主義に待ったをかける。