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広岡達朗氏「今年の広島カープはV争いに加わってくる」

2023-01-26 09:46:07 | スポーツ
“球界大御所“の広岡達朗氏が注目しているのは広島の新井監督だ。  広岡氏は、現役引退後、解説者を経て指導者としての第1歩を根本陸夫 監督に誘われ広島での内野守備コーチからスタートさせたという経緯がありカープには、また巨人とは違った思い入れがある。 「いろんな意見があるようだが、新井は監督として成功すると思っている。今季の優勝争いに加わってくるチームだ。前任者の佐々岡が、あまりに残念な指揮官だっただけに、必ず昨年よりは上積みがある」  前監督の佐々岡真司氏の3年間は、5位、4位、5位と低迷した。2016年からリーグ3連覇を果たした緒方孝市監督の最終年も4位だったから4年連続のBクラスである。  新井監督にはBクラス脱出、チーム再建という大きな命題がのしかかるが、コーチ経験がないまま、4年のネット裏生活を経て45歳の若さで異例の監督抜擢となったことへ不安はある。  だが、広岡監督は、「監督経験などなくても周囲の補佐役のコーチがいくらでもフォローできる。ソフトバンクでも工藤公康はコーチ経験がないまま監督に就任して成功したではないか。問題は監督としての素養。苦労を重ねた新井には、それがある」と不安説を一蹴した。    新井監督は、地元の広島工から駒沢大へ進み、1998年のドラフト6位入団から努力でレギュラーの座を手にした苦労人だ。2000年から8年連続2桁アーチを記録し、2005年には43本塁打でタイトルを獲得、2007年オフにFAで阪神に移籍した。その涙の会見が話題となったが、カープの本拠地ゲームではブーイングを浴び、2011年には阪神では打点王も獲得したが、その後、徐々に活躍の場を失い2014年限りで阪神を退団、自由契約となった。そこで救いの手を差し伸べたのが古巣の広島だった。メジャーで活躍していた黒田博樹氏と共に復帰。2年目の2016年には25年ぶりの優勝に貢献。史上初めて2000安打、300本塁打、リーグ優勝、リーグMVPを同一シーズンに達成した。当時39歳だったが、チームの明るいムードメーカーとして、ベテランになっても黒田氏らに「いじられる」実直で憎めぬ人柄で若手にも慕われ、その人間性と野球に対する情熱、そして何よりカープ愛が球団に高く評価されて今回の監督抜擢につながった。 「彼は貴重な経験をしてきた。とりわけセンスがあるわけではなかったが、努力と練習量でレギュラーを手にした叩き上げ。FAで広島を出ていった際にはファンの反感を買い、それでも苦労を続け、素晴らしい人間性があったからこそ松田オーナーが戻そうと決断したのだろう。彼は、監督就任会見で、『猛練習という広島の伝統を大切にしたい』というような話をしていたが、その考えは正しい。常に勉強を続け、根気と情熱を持って選手と向かい合える人間は監督として成功する」  広岡氏は、新井支持の理由をこう説明した。 広岡氏は、広島浮上のポイントを3点指摘した。  1つ目は、機動力の強化だ。 「外国人も含めて打線は選手が揃っている。問題は機動力だ。足を絡めた仕掛けがあまりにも少ない。機動力は広島の伝統。そもそも走れる選手が少ないのだろうが、その育成も含めて取り組むべき」  昨年のチーム盗塁数26は、12球団ワーストどころか、球団ワースト記録。盗塁王の阪神の近本光司が1人で記録した30よりも少なかった。野間峻祥の7盗塁がチーム最多ではあまりにも寂しい。新井監督も、そこが課題だと理解していて「機動力は、重要な強化ポイント」と口にしている。  昨季チーム打率が12球団トップの.257だった打線はメンバーが揃っている。メジャーから移籍してきた秋山翔吾、打率.315を残した西川龍馬に菊池涼介と小園海斗の二遊間コンビ。今季から捕手専念の坂倉将吾に17本、74打点のマクブルーム、松山竜平、堂林翔太という顔ぶれが揃っていて、さらに新外国人としてメジャー通算54本塁打のマット・デビッドソンを三塁候補として獲得した。ここに機動力が加われば得点力はアップするだろう。  広岡氏が2つめのポイントにあげるのが、投手陣の整備だ。 「先発は森下、大瀬良、九里、床田、アンダーソンと5人いるが、衰えなのか不調なのか、30歳を超えた大瀬良、九里の2人に不安定さが見える。そこは起用法でカバーする必要がある。それと心配なのは中継ぎ陣。シーズンを通じてどう整備するか」  先発で2桁勝利に乗せたのは10勝8敗の森下暢仁の一人だけで、大瀬良大地は8勝9敗、九里亜蓮は6勝9敗と負けが先行した。チーム防御率3.54はリーグ5位。中継ぎ陣には現役ドラフトで巨人の左腕、戸根千明を獲得できたのは朗報だが、WBC代表に内定している守護神の栗林良吏へつなぐまでの勝利方程式が確立できず、シーズンを考えると人材不足。  先発のテコ入れも含め、ドラフトで即戦力として獲得した3位の益田武尚(東京ガス)、5位の河野佳(大阪ガス)、6位の左腕、長谷部銀次(トヨタ自動車)の社会人トリオへの期待が大きくなる。  そして広岡氏は3つ目のポイントとして未知数の新井采配へ期待を寄せる。 「厳しい言い方をするが、昨年はベンチワークで落としたゲームが目立った。継投ミスに作戦ミス。新井がそこをなくすだけで勝ち負けのプラスがかなり出てくる。3位の阪神とは2.5ゲーム差だったではないか。解説を聞いていても新井の野球理論は、しっかりしていると感じる。采配の違いを見せてもらいたい。彼に言いたいのは、選手の個性は、十人十色ということ。キャンプで選手の能力をしっかりと把握して、その組み合わせ次第で、チームは強くもなり、弱くもなるのだ」  昨季の広島は借金8の5位だったが、3位の阪神も借金3で、そのゲーム差は2.5。広岡氏が指摘するように、どこかで勝ち負けが裏返っていれば、Aクラスの可能性はあったのだ

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