大日経疏巻一「・・衆生の自心の實相は即ち是れ菩提なり。有佛・無佛・常に自ら嚴淨なりといえども、然も實の如く自を知らざるが故に即ち是れ無明なり。無明顛倒して相を取るが故に、愛等の諸の煩惱を生ず。煩惱に因るが故に、種種の業を起こして種種の道に入り、種種の身を獲て種種の苦樂を受くること、蠶の絲を出すに所因なけれども自ら已より出して自ら纒裹(てんか)して、燒煮の苦を受けるがごとし。譬えば人間の淨水を、天鬼 . . . 本文を読む
安岡正篤の「日本精神の研究」から「・・我が建国の由来を尋ねて先ず敬虔の情を覚えるものは、わが大八州国成立の神話である。天地開闢して後、伊弉諾伊弉冉の男女二柱の神がおのころ島におりられて、まず生まれたのが大八州、即ち日本の国土である。それから水や木や火の神が生まれ、女神は遂に崩御されて夜見の国に行かれた。夜見の国は見てはならない掟であったが男神はその掟を破って穢れを見、馳せかえってその穢れをお洗ひに . . . 本文を読む