福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

大師のお言葉に見る『霊験』の根拠・・その7

2017-12-26 | お大師様のお言葉
秘密曼荼羅十住心論

(「嬰童無畏心」)・・「影は形にしたがって直く、響きは声にしたがって応ず。三途の苦果は前因を畢りて出で、四禅の楽報は今縁に感じて昇る。因果信ぜずンばあるべからず。罪福慎まずンばあるべからず。
影は形がまっすぐであればまっすぐとなり、響きは声にしたがうのである。地獄餓鬼畜生の三途の苦は前世の因縁からきている、しかし四禅(注)を修することにより現世で楽が得られる。因果を信ぜよ、罪を犯すな、福徳を積め。)

注、四禅とは欲界・色界・無色界のうちの色界に至る瞑想。我々の瞑想は欲界の瞑想で欲界定といい真の瞑想にあらず。
真の瞑想は根本定といいこれに色界定、無色界定がある。四禅定はこのうち色界定の瞑想とされ中をさらに四段階に分ける。
初禅 --- 諸欲・諸不善法(欲界)を離れ、尋あり伺あり、離による喜・楽と共にある状態。
第二禅 --- 尋・伺が止み、内清浄により心統一し、喜・楽と共にある状態。
第三禅 --- 喜を捨し、正念・正知を得ながら、楽と共にある状態。
第四禅 --- 楽・苦が止み、一切の受が捨てられた「不苦不楽」の状態。)
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