仁王経法を修していますがその中では仁王般若波羅密多経のげ文を読誦します。仁王般若波羅密多経は衆生が般若波羅密を解することにより国土が守られると説きます。
仁王般若波羅密多経のげ文(その1)をのせます。
世尊導師金剛體 心行寂滅轉法輪(世尊導師は金剛の体なり、心行寂滅にして法輪を転じ、
八辯洪音爲衆説 時衆得道百億萬(八弁の洪音をもって、衆のために説き給う、時に衆の道を得たもの百億萬なり
時六天人出家道 成比丘衆菩薩行(時に六天と人とは出家して、道のために比丘衆となって菩薩を行ず
五忍功徳妙法門 十四正士能諦了(五忍の功徳は妙法門にして、十四正士は能く諦に了れり
三賢十聖忍中行 唯佛一人能盡原((三賢十聖とは忍中行にして、惟だ仏一人のみ能く源を尽くしたまふ
佛衆法海三寶藏 無量功徳攝在中(佛衆法海は三寶の藏にして 無量の功徳その中に攝在せい
十善菩薩發大心 長別三界苦輪海(十善の菩薩は大心をおこして 長く三界苦輪の海に別れる
中下品善粟散王 上品十善鐵輪王(中下品の善は粟散王となり 上品の十善は鐵輪王となる
習種銅輪二天下 銀輪三天性種性(習種性のひとは銅輪王として二天下に王となり十行の菩薩なる性種性のひとは 銀輪王となり三天下に王となり
道種堅徳轉輪王 七寶金光四天下(十廻向の菩薩なる道種性の堅徳は轉輪王となり 七寶の金光は四天下を光被す
伏忍聖胎三十人 十信十止十堅心(伏忍の聖胎は三十人 即ち十信と十止と十堅心となり
三世諸佛於中行 無不由此伏忍生(三世の諸佛は中において行じ 此の伏忍によって生ぜざるなし
一切菩薩行本原 是故發心信心難(これ一切の菩薩行の本原なり 是故に發心信心を難しとなす
若得信心必不退 進入無生初地道(若し信心を得れば必ず不退 進んで無生の初地道に入り
教化衆生覺中行 是名菩薩初發心(衆生を教化して覺の中に行ず 是を名ずけて菩薩初發心とす
善覺菩薩四天王 雙照二諦平等道(善覺の菩薩は四天王として 二諦平等の道を雙べ照す
權化衆生遊百國 始登一乘無相道(權に衆生を教化して百國に遊び 始めて一乘無相の道に登り
入理般若名爲住 住生徳行名爲地( 理の般若に入るを名ずけて住となし 住して徳行を生ずるを地と為す
初住一心足徳行 於第一義而不動( 初住の一心に徳行を具足すれば 第一義において而も不動なり
離達開士忉利王 現形六道千國土(破戒の垢を離れ三観に通達した空法の道を開く人は忉利王として 形を六道の千國土に現じ
無縁無相第三諦 無死無生無二照(無縁無相にして第三諦なり 無死無生無二照なり
明慧空照炎天王 應形萬國導群生(明慧の空照は炎天王として 形を萬國に応じて群生を導く
忍心無二三諦中 出有入無變化生(忍心は無二なり三諦の中に 有を出でて無に入り變化して生ず
善覺離明三道人 能滅三界色煩惱(善覺と離と明恵の三道の人は 能く三界の色の煩惱を滅して
還觀三界身口色 法性第一無遺照( 還って三界の身口の色を觀じて 法性第一なれば遺なく照す
炎慧妙光大精進 兜率天王遊億國(炎慧の妙光は大精進なり 兜率天王として億國に遊ぶ
實智縁寂方便道 達無生照空有了(實智は縁寂なり、方便道をもって 無生に達して空有を照し了る
勝慧三諦自達明 化樂天王百億國(勝慧は三諦自ら達して明らかに 化樂天王として百億國あり
空空諦觀無二相 變化六道入無間( 空空を諦觀して二相無く 六道に變化して入ること無間なり
法現開士自在王 無二無照達理空(法現の開士は自在の王なり 無二無照にして理空に達し
三諦現前大智光 照千億土教一切(三諦現前して大智光あり 千億土を照して一切を教ふる
焔勝法現無相定 能洗三界迷心惑(焔と勝と法現とは無相の定を以て 能く三界の迷心の惑を洗ふ
空慧寂然無縁觀 還觀心空無量報(空慧は寂然として縁觀無く 還って心空を觀ずるに無量の報あり
遠達無生初禪王 常萬億土教衆生( 遠達の無生は初禪王として 常に萬億土に遊んで衆生を教ふ
未度報身一生在 進入等觀法流地(未だ報身を度せずんば一生在り 進んで等觀法流の地に入り
始入無縁金剛忍 三界報形永不受(始めて無縁金剛忍に入り 三界の報形を永く受けず
觀第三義無二照 二十一生空寂行( 第三義を觀じて二照無く 二十一生空寂を観ずるをもって行と為す
三界愛習順道定 遠達正士獨諦了(三界の愛習順道の定は 遠達の正士のみ獨り諦了す
等觀菩薩二禪王 變生法身無量光(等觀の菩薩は二禪の王なり 變生の法身は無量光あり
入百恒土化一切 圓照三世恒劫事(百恒の土に入りて一切を教化し 圓に三世恒劫事を照す
返照樂虚無盡原 於第三諦常寂然(返照と樂虚と無盡原とは 第三諦において常に寂然たり
慧光開士三禪王 能於千恒一時現(慧光の開士は三禪の王として 能く千恒に於て一時に現じ
常在無爲空寂行 恒沙佛藏一念了(常に無爲に在りて空寂を行じ 恒沙の佛藏を一念に了ず
漢頂菩薩四禪王 於億恒土化群生(漢頂の菩薩は四禪王なり 億恒の土において群生を教化し
始入金剛一切了 二十九生永已度(始めて金剛に入りて一切を了じ 二十九生をば永く已に度す
寂滅忍中下忍觀 一轉妙覺常湛然(これ寂滅忍中の下忍の觀なり 一たび轉ずれば妙覺常に湛然たり
等慧灌頂三品士 除前餘習無明縁( 等と慧と灌頂との三品の士は 前の餘習の無明縁を除く
無明習相故煩惱 二諦理窮一切盡(無明の習相の故煩惱は 二諦の理窮むるをもって一切盡す
圓智無相三界王 三十生盡等大覺(圓智の無相は三界の王たり 三十生を盡して大覺に等し
大寂無爲金剛藏 一切報盡無極悲(大寂にして無爲なるは金剛藏なり 一切の報盡きて極り無き悲あり
第一義諦常安隱 窮原盡性妙智存( 第一義諦は常に安隱にして 原を窮め性を盡して妙智存す
三賢十聖住果報 唯佛一人居淨土(三賢十聖は果報に住し 唯佛一人のみ淨土に居りたまふ
一切衆生暫住報 登金剛原居淨土(一切の衆生は暫らく報に住し 金剛の原に登れば淨土に居す
如來三業徳無極 我今月光禮三寶( 如來の三業の徳は極りなし 我れ今ま月光は三寶を禮す
法王無上人中樹 覆蓋大衆無量光(法王は無上にして人中の樹なり 大衆を覆蓋して無量光あり
口常説法非無義 心智寂滅無縁照( 常に口に説法して義無きに非ず 心智寂滅して無縁を照したまふ
人中師子爲衆説 大衆歡喜散金華(人中の師子は大衆のために説き給えば 大衆歡喜して金華を散じ
百億萬土六大動 含生之類受妙報( 百億萬土は六度大いに振動して 含生之類も妙報を受く
天尊快説十四王 是故我今略歎佛(天尊は快よく十四王を説きたまふ 是故に我れ今佛を歎じたてまつる
仁王般若波羅密多経のげ文(その1)をのせます。
世尊導師金剛體 心行寂滅轉法輪(世尊導師は金剛の体なり、心行寂滅にして法輪を転じ、
八辯洪音爲衆説 時衆得道百億萬(八弁の洪音をもって、衆のために説き給う、時に衆の道を得たもの百億萬なり
時六天人出家道 成比丘衆菩薩行(時に六天と人とは出家して、道のために比丘衆となって菩薩を行ず
五忍功徳妙法門 十四正士能諦了(五忍の功徳は妙法門にして、十四正士は能く諦に了れり
三賢十聖忍中行 唯佛一人能盡原((三賢十聖とは忍中行にして、惟だ仏一人のみ能く源を尽くしたまふ
佛衆法海三寶藏 無量功徳攝在中(佛衆法海は三寶の藏にして 無量の功徳その中に攝在せい
十善菩薩發大心 長別三界苦輪海(十善の菩薩は大心をおこして 長く三界苦輪の海に別れる
中下品善粟散王 上品十善鐵輪王(中下品の善は粟散王となり 上品の十善は鐵輪王となる
習種銅輪二天下 銀輪三天性種性(習種性のひとは銅輪王として二天下に王となり十行の菩薩なる性種性のひとは 銀輪王となり三天下に王となり
道種堅徳轉輪王 七寶金光四天下(十廻向の菩薩なる道種性の堅徳は轉輪王となり 七寶の金光は四天下を光被す
伏忍聖胎三十人 十信十止十堅心(伏忍の聖胎は三十人 即ち十信と十止と十堅心となり
三世諸佛於中行 無不由此伏忍生(三世の諸佛は中において行じ 此の伏忍によって生ぜざるなし
一切菩薩行本原 是故發心信心難(これ一切の菩薩行の本原なり 是故に發心信心を難しとなす
若得信心必不退 進入無生初地道(若し信心を得れば必ず不退 進んで無生の初地道に入り
教化衆生覺中行 是名菩薩初發心(衆生を教化して覺の中に行ず 是を名ずけて菩薩初發心とす
善覺菩薩四天王 雙照二諦平等道(善覺の菩薩は四天王として 二諦平等の道を雙べ照す
權化衆生遊百國 始登一乘無相道(權に衆生を教化して百國に遊び 始めて一乘無相の道に登り
入理般若名爲住 住生徳行名爲地( 理の般若に入るを名ずけて住となし 住して徳行を生ずるを地と為す
初住一心足徳行 於第一義而不動( 初住の一心に徳行を具足すれば 第一義において而も不動なり
離達開士忉利王 現形六道千國土(破戒の垢を離れ三観に通達した空法の道を開く人は忉利王として 形を六道の千國土に現じ
無縁無相第三諦 無死無生無二照(無縁無相にして第三諦なり 無死無生無二照なり
明慧空照炎天王 應形萬國導群生(明慧の空照は炎天王として 形を萬國に応じて群生を導く
忍心無二三諦中 出有入無變化生(忍心は無二なり三諦の中に 有を出でて無に入り變化して生ず
善覺離明三道人 能滅三界色煩惱(善覺と離と明恵の三道の人は 能く三界の色の煩惱を滅して
還觀三界身口色 法性第一無遺照( 還って三界の身口の色を觀じて 法性第一なれば遺なく照す
炎慧妙光大精進 兜率天王遊億國(炎慧の妙光は大精進なり 兜率天王として億國に遊ぶ
實智縁寂方便道 達無生照空有了(實智は縁寂なり、方便道をもって 無生に達して空有を照し了る
勝慧三諦自達明 化樂天王百億國(勝慧は三諦自ら達して明らかに 化樂天王として百億國あり
空空諦觀無二相 變化六道入無間( 空空を諦觀して二相無く 六道に變化して入ること無間なり
法現開士自在王 無二無照達理空(法現の開士は自在の王なり 無二無照にして理空に達し
三諦現前大智光 照千億土教一切(三諦現前して大智光あり 千億土を照して一切を教ふる
焔勝法現無相定 能洗三界迷心惑(焔と勝と法現とは無相の定を以て 能く三界の迷心の惑を洗ふ
空慧寂然無縁觀 還觀心空無量報(空慧は寂然として縁觀無く 還って心空を觀ずるに無量の報あり
遠達無生初禪王 常萬億土教衆生( 遠達の無生は初禪王として 常に萬億土に遊んで衆生を教ふ
未度報身一生在 進入等觀法流地(未だ報身を度せずんば一生在り 進んで等觀法流の地に入り
始入無縁金剛忍 三界報形永不受(始めて無縁金剛忍に入り 三界の報形を永く受けず
觀第三義無二照 二十一生空寂行( 第三義を觀じて二照無く 二十一生空寂を観ずるをもって行と為す
三界愛習順道定 遠達正士獨諦了(三界の愛習順道の定は 遠達の正士のみ獨り諦了す
等觀菩薩二禪王 變生法身無量光(等觀の菩薩は二禪の王なり 變生の法身は無量光あり
入百恒土化一切 圓照三世恒劫事(百恒の土に入りて一切を教化し 圓に三世恒劫事を照す
返照樂虚無盡原 於第三諦常寂然(返照と樂虚と無盡原とは 第三諦において常に寂然たり
慧光開士三禪王 能於千恒一時現(慧光の開士は三禪の王として 能く千恒に於て一時に現じ
常在無爲空寂行 恒沙佛藏一念了(常に無爲に在りて空寂を行じ 恒沙の佛藏を一念に了ず
漢頂菩薩四禪王 於億恒土化群生(漢頂の菩薩は四禪王なり 億恒の土において群生を教化し
始入金剛一切了 二十九生永已度(始めて金剛に入りて一切を了じ 二十九生をば永く已に度す
寂滅忍中下忍觀 一轉妙覺常湛然(これ寂滅忍中の下忍の觀なり 一たび轉ずれば妙覺常に湛然たり
等慧灌頂三品士 除前餘習無明縁( 等と慧と灌頂との三品の士は 前の餘習の無明縁を除く
無明習相故煩惱 二諦理窮一切盡(無明の習相の故煩惱は 二諦の理窮むるをもって一切盡す
圓智無相三界王 三十生盡等大覺(圓智の無相は三界の王たり 三十生を盡して大覺に等し
大寂無爲金剛藏 一切報盡無極悲(大寂にして無爲なるは金剛藏なり 一切の報盡きて極り無き悲あり
第一義諦常安隱 窮原盡性妙智存( 第一義諦は常に安隱にして 原を窮め性を盡して妙智存す
三賢十聖住果報 唯佛一人居淨土(三賢十聖は果報に住し 唯佛一人のみ淨土に居りたまふ
一切衆生暫住報 登金剛原居淨土(一切の衆生は暫らく報に住し 金剛の原に登れば淨土に居す
如來三業徳無極 我今月光禮三寶( 如來の三業の徳は極りなし 我れ今ま月光は三寶を禮す
法王無上人中樹 覆蓋大衆無量光(法王は無上にして人中の樹なり 大衆を覆蓋して無量光あり
口常説法非無義 心智寂滅無縁照( 常に口に説法して義無きに非ず 心智寂滅して無縁を照したまふ
人中師子爲衆説 大衆歡喜散金華(人中の師子は大衆のために説き給えば 大衆歡喜して金華を散じ
百億萬土六大動 含生之類受妙報( 百億萬土は六度大いに振動して 含生之類も妙報を受く
天尊快説十四王 是故我今略歎佛(天尊は快よく十四王を説きたまふ 是故に我れ今佛を歎じたてまつる