福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

正法眼蔵随問記より

2014-09-29 | お大師様のお言葉
或る時道元禅師がおっしゃった。學問をする僧は須く吾我を離れるべきであると。たとえ千經萬論を學し得ととしても我執を離れなければ最後には魔の坑に落ちるであろう。
古人の云うことには「若し佛法の身心なくんばどうして佛となることができたり、祖師と成ることが出来るのか?我を離れると云のは、我が身心を佛法の大海に投げ入れて苦しく愁いても佛法に隨って修行するのである。若し乞食をすれば人は是を悪い・醜いことと思ふであろうが、このように思ふ間はどのようにしても佛法に入り得ざるのでる。世の情見をすべて忘れて唯道理に任せて学道すべきである。我身の器量を顧みて、佛法 に契ふまじなんどと思うのも我執を持故、人目を顧み人情を憚はるは即ち我執の本なり。只佛法を學すべし世情に隨ふこくなかれ。


示シテ云ク學道ハ須ク吾我ヲ離ルベシ設ヒ千經萬論ヲ學シ得タリトモ我執ヲ離レズンバ終ニ魔坑ニ落ベシ古人ノ云ク若シ佛法ノ身心ナクンバイヅクンゾ佛トナリ祖ト成ラント云云我ヲ離ルヽト云ハ我ガ身心ヲ佛法ノ大海ニ抛向シテ苦シク愁フルトモ佛法ニ隨テ修行スルナリ若シ乞食ヲセバ人是ヲワルシミニクシト思ハンズルナレドカクノゴトク思フ間ダハイカニシテモ佛法ニ入得ザルナリ世ノ情見ヲスベテ忘レテ唯道理ニ任セテ學道スベシ我身ノ器量ヲ顧ミ佛法ニ契フマジナンド思フモ我執ヲ持タル故ナリ人目ヲ顧ミ人情ヲ憚カルハ即チ我執ノ本ナリ只佛法ヲ學スベシ世情ニ隨フコトナカレ
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