福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

グータッチなる哀れな挨拶

2020-09-29 | 法話
コロナでいろいろな挨拶の姿が映像で出ています。
先日台湾の天才IT大臣オードリータン氏の挨拶の映像を見ましたがちゃんと合掌していました。
これに比べて日本の経済人や政治家が拳骨や肘を突き合わせたり、こぶしを上に振り上げたりして挨拶している愚かな姿を見るにつけても哀れで仕方ありません
東南アジア佛教圏では古来「合掌」があいさつの仕方でした。合掌には不思議な力があります(注1)。自他を浄化する働きがあります。コロナ禍をも浄化します。東南アジア仏教圏で不思議と西欧ほどコロナの被害が少ないのもこの合掌の徳(不殺生の徳もありますが)によるものでしょう。あらためて「合掌」を世界に流行させる役目を日本人は負っていることに思いを致すべきです。
先日「握手の代わりに合掌を」とするブログを出しています。


(注1)
2年前にタイで洞窟に閉じ込められた少年達が合掌して助けを待ち、奇跡的に助け出されたことがありました。
チャールズ皇太子は既に合掌を挨拶に取り入れられていました。このためにコロナに罹ってもジョンソン首相ほど重態化することなくすぐに回復されたのだと思います。


合掌には深い意味があります。密教辞典等です「・・インド始め東南アジアの南方仏教圏では右手を清浄、左手を不浄とする習慣が強い。密教でも右手を佛界・慧・金剛界、左手を衆生界・定・胎蔵界等に、
また十指を十波羅蜜(右手の小指から順に檀・戒・忍・進・禅、左手の小指から順に、慧・方・願・力・智。)五指を五大(小指から地・水・火・風・空)に考え両手の合一の姿を仏と衆生の融会の姿、すなわち成仏の相を示すものとする。
十二合掌は1、堅実心合掌(手を合わせ、手のひらの間に空間をつくらない。指先は少し離れることになる)。2、虚心合掌(1の状態から少し手のひらの間に空間をつくる)3、未敷蓮華合掌(2の状態から、さらにふくらます。)4、初割蓮合掌(3の状態から、親指と小指以外を少し離す)5、顕露合掌(両手を仰向け並べる)6、持水合掌(5の状態から水をすくうような形にする)7.金剛合掌(右手の指を上にして、交互に指を組み合わせ合掌する)。
8.反叉合掌(背中合わせで、指を互いに組む。右手の指が上になる)9.反背互相著合掌(右手を仰向けにして、伏せた左手の上に置く。)10.横柱指合掌(5の形から中指のみ右を上として重ねる。)11.覆手向下合掌(両掌を並べて伏せ大指と中指を右が上で重ねる)12.覆手合掌(11で親指だけ着けて手を並べる)。
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