福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)47

2019-10-17 | 諸経
善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)47
四十六番目、摩竭提(まかだ)国・婆咀那(ばだな)城 賢勝優婆夷(信女)
善知衆芸童子は「この摩竭提国に一聚落あり、彼の内に城あり、婆咀那と名け、優婆夷あり、号して賢勝という、汝かしこに詣でて問え」といいます。教えられたとおりに善財は聚落の城にいき賢勝優婆夷に菩薩の道を聞くと、優婆夷は【無依處道場】という法門を得ているといいます。これは金剛般若経の「応無所住而生其心(まさに住するところなくしてその心を生ずべし)」という句に通じるところがあるかもしれません。一切のとらわれから自由になればすべてが出てくる、というものです。
「善男子よ、我菩薩の法門を得る。【無依處道場】と名く。既に自ら開解し復た人の為に説く。又無盡三昧を得たり。彼の三昧法は有盡無盡に非ず、能く一切智性眼を出生すること無盡なるをもっての故に。
又た能く一切智性耳を出生すること無盡なるが故に。又た能く一切智性鼻を出生すること無盡なるが故に。又た能く一切智性舌を出生すること無盡なるが故に。又た能く一切智性身を出生すること無盡なるが故に。又た能く一切智性意を出生すること無盡なるが故に。又た能く一切智性の種種慧明を出生すること無盡なるが故に。
又た能く一切智性の周遍神通を出生すること無盡なるが故に。
又た能く一切智性の海の波濤の如き無量功徳を出生すること皆無盡なるが故に。
又た能く一切智性の遍世間光を出生すること無盡なるが故に。
善男子よ、我唯此の無依處道場法門を知るのみ。」
ここも探玄記では「会縁入実相」とされ「調柔至順なるを以て余位に超過するがゆえに賢勝と名く」とし、「華厳五十五所絵巻」には「第五知識」と書かれています。
賢勝優婆夷(信女)は【無依處道場】という法門を得ていました。
俗世の時、女性でも優秀な人がいました。アメリカの大学を一番で卒業し帰国してきましたが、こだわりのない性格で仕事もできていました。後に自治体の長となっています。







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