今日は神仏一体の山王礼拝講です
『近江の祭礼』に「祭礼日は五月二十六日午前九時、概要は、法華八講ともいう。万寿二年(1025)、山僧が習学修練を怠り僧兵として社頭を歩くさまを嘆くと共に、日吉大神を和め奉るために西本宮拝殿で行われた法華八講が起源とされている。修祓・祝詞奏上の後、法華経についての問答が行われる。神仏習合時代の様子を今に伝える貴重な祭礼である。」(戦後すぐに再興されて今日に至っています。)
「山王礼拝講」は比叡山に夏の到来を告げる法要神事でもあり、当日は比叡山延暦寺の更衣の日(冬衣→夏衣)でもあるようです。
法要が始まると社務所の前にて僧侶は神職方と供にお手水を使い、行列を作り神前に向かいます。楼門前の清流で比叡山上より歩いた足を清める仮儀を行ってから、門を通り拝殿に上り先ず論義法要を監督する探題大僧正以下の僧侶は神職のお祓いを受け、宮司に祝詞をあげて頂き、その後「唄」、「散華」、「仏名」、「教化」、「法華讃嘆」、「五伽陀」などの天台声明を織り交ぜご神前において、講師と問者を中心に『法華経』に纏わる問答往復が繰り広げられるといいます。