福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

福聚講 今日の言葉  

2013-03-02 | 頂いた現実の霊験
「科学研究とそれを導く理論の中に美という概念は存在するであろうか?仏教にとって美とはなにか?」
・・・アインシュタインの一般相対性理論を考えてみましょう。物理学者の通常の見解としてはこれは科学的精神がこれまで構想した最も美しい理論、一番調和のとれた知的構築物です。この理論はこれまで別々のものであった基本的概念、空間と時間、物質、エネルギー、運動、加速度、重力を結びつけ、統一しただけでなく全く未知の、とてつもない現象をも解明したんです。・・・

アインシュタインの方程式では宇宙は膨張しているか、収縮しているかいずれにせよ劇的であることが明らかにされます。ブラックホールもまた一般相対性理論が予測したもう一つの現象です。3番目は重力レンズです。相対性理論は質量の大きな銀河が空間を曲げ遠くの光を屈折させて・・・こうした銀河は『重力レンズ』とよばれます。不可避で、単純で真実にかなう、これが美しい理論の特徴です。

・ ・・ただここで真実と呼ばれるものはむしろ人間の深い本質と考えたほうがいいでしょう。精神的美しさ、例えば仏陀の顔の美しさは何にも増して豊かです。それはその美が私たちに『悟り』の存在とそこに到達する可能性とを感じさせてくれるからです。・・・


愛と利他の心は美しく、憎しみや妬みは醜い。本当の美しさは深い人間の本質とぴったり重なります。この本質は内在的な完璧さであって、愛と認識にあふれ、絶対的に美しいものです。・・

究極の美とは仏陀の性質との完全な調和、至高の認識、「悟り」です。高貴な人、賢者、あるいは後光の指すような精神的指導者をみれば、今、自分は精神的美しさを前にしているのだと直感的に分かるものです。・・

数学者はエレガントな数式にうっとりし、技術者は機械の美しさに見とれます。しかし精神の究極の透明さを観想する隠者(仏教者)はそのような欲求を感じません。彼が精神の本質と現象の間に保つ調和は別の次元に属しているのです。彼にとってあらゆる形は根源的純粋さのあらわれとして、あらゆる想念は認識の働きとして感じられます。

かれはもはや調和のとれたものと不調和なもの、美しいものと醜いものの区別をしません。美は遍在するものとなるのです。・・

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