福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国88カ所遍路の旅~その十二

2016-08-21 | 講員の巡礼(お四国他)ほか投稿
四国88カ所遍路の旅その12~第66番札所 巨鼇山 千手院 雲辺寺 

四国88カ所お遍路の旅は、発心の道場「阿波」、修行の道場「土佐」、菩提の道場「伊予」を終えて、いよいよ涅槃の道場「讃岐」に入る。「讃岐」香川県下には、第66番の雲辺寺から始まって、打ち止めの第88番の大窪寺まで23ヵ寺ある。

雲辺寺は標高927mの雲辺寺山の頂上にある。山頂は徳島県と香川県の県境になっていて、境内は徳島県だが、讃岐の国の66番札所となっている。四国霊場の中では一番高い所にあるお寺で、「四国高野」とも呼ばれ、歩き遍路には厳しい上り坂で、お遍路泣かせの難所。四国霊場で4つある最後の「関所寺」。今では麓からロープウェイで行くことができ、私達巡礼一行も、麓でバスを降りて、ロープウエイで山頂に。窓からは、瀬戸内海や三豊平野、瀬戸大橋等が、薄い春霞のベールに包まれて、絵のように広がっている。空中に浮かぶ小さな箱の中の私たちも、その絵の中の一つにとけ込む。わずか7分の距離だが、雄大なパノラマの景色を望み、心が満たされて山頂に降り立つ。眼下には樹林地帯が広がり、霧が流れていく。

 

ロープウェイの山頂駅から雲辺寺の本堂に向かう道には、様々な表情をした五百羅漢像が並んで出迎えてくれる。更に進むと山門。案内板によると、雲辺寺の境内はかなり広い。杉や檜が丈高く、木の香りを放っている。ひんやりした霊気が頬をさす。大自然の中にいる私たちは、身を清められているような心地よさを感じる。今は自然に身を浸す時間が少なくなった。巡礼仲間は、本堂、大師堂に向かう。

第66番札所 巨鼇山 千手院 雲辺寺
本 尊: 千手観世音菩薩
開 基: 弘法大師
創 建: 延暦8年(789)

   

雲辺寺は、大師が16歳のとき、寺を建立するための材料を求めて登山したとき、霊を感じ、ここに堂宇を作ったといわれる。数年後の大同2年、嵯峨天皇の勅願によって再度登山し、千手観世音菩薩を刻み本尊として安置し、四国霊場に定めた。以後は、僧侶たちの学問を修める場として栄え、鎌倉時代には七堂伽藍をもち、12坊、末寺8カ寺を擁する大寺院となる。

本堂、大師堂で納経。 読経の後、それぞれがお祈りをする。いくつものお願い事をしたり、好きなように語りかけても、何時も受け入れてくれる。救いを感じたり、元気をもらったりする。ありがたいことである。本堂の脇にあるブロンズ製の茄子が「おたのみなす」と呼ばれ、これに座って願をかければ、願いが叶うとされている。触ってお願い事をする。大空には静かに流れる雲。本堂も、大師堂も、穏やかな光の中で、来る人を待っていてくれる。御大師様のお陰に感謝。

   <参考 四国霊場最高峰

   66番札所    雲辺寺900メートル
   12番札所 焼山寺800メートル
   60番札所 横峰寺700メートル
   21番札所   太龍寺610メートル
   20番札所   鶴林寺550メートル

                   つづく K&K
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