福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

「神祇秘抄」・・10/22

2024-03-10 | 諸経

「神祇秘抄」・・10/22

十、神の天上天下の事。

問、天開闢の次第、其の義如何。

答、凡そ、無始より以来天は地と為り、地は天と為る。之を不二と云ふ。此の一段、神道の秘説、密教の大事也。地の方形の上に水の一輪を置く、之を両部と定む。次に地の方形を二に分かつ。三角なり。一は體、一は用なり。其の用を以て水輪上に置く。是火輪也。意にいわく、地の気は天に昇りて火と為る故に。又水の円形は二に分かつ。半月也、一は體、二は用。其の用を以て三角上に置く。風輪也。意にいはく、水の気、天に昇りて風となる。又半月の體を以て風輪の上に置く。火の三角體を以て蓋と為す。即ち一の空輪なり。空の一輪に於いて三角は胎蔵、地曼荼羅、半月の體は金界、天曼荼羅。地の火気、天に昇りて空を照らす、天の水気、地に降りて万物を潤す。之を不二と云ふ。鎮に天は地となり、地は天となる。其の内に一切衆生、生長し、爰を以て經に曰、今此三界は皆是我有(妙法蓮華経譬喩品第三「今この三界は、みなこれ我が有なり。その中の衆生は悉くこれ我が子なり。しかも今この処は諸々の患難多し。ただわれ一人のみよく救護をなす」)。此の故に山河草木則ち三昧耶曼荼羅悉く是れ佛體なり。又神の一葉なりと云々。然れば則ち月と為り、日と為り、常恒に天下を照らす。彼の神の一徳なり。

問、日月は爾也。星宿等の體如何。

答、星は不二の義なり。両部不離の徳を取るを名けて星と為す。或人云ふ、彼の日月星はい字(梵字)の三点、天の三光、面上の三目云々。三目とは両目は日月、眉間は星也。正覚の如来は眉間白毫と云。彼の星は不二の光明也。此の三點三界に遍し天地十二代の代次(よつぎ)とす。人間の子を産み、代を嗣するには非ず。自然の徳に依りて此の如く出生し、相続する也。之を以て開闢以来天上天下の徳となる云々。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日は和田性海猊下遷化の日 | トップ | 今日は一粒万倍日 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

諸経」カテゴリの最新記事