真言安心和讃 興正菩薩叡尊作
帰命頂礼薄伽梵 八葉四重の円壇は 一切如来の秘要にて 衆生心地の佛土なり
十方三世の諸聖衆は 大日普門の別徳を 開きて示せし尊なれば 密厳国土の外ならず
浄瑠璃世界の薬師佛 一宝世界の宝生尊 堪忍娑婆の釈迦如来 極楽世界の阿弥陀仏 普賢薩埵の歓喜國 文殊覚母の清涼山 観音大士の補陀落山 弥勒菩薩の都支多天 其の余の天宮阿修羅界 鬼畜地獄に至るまで 入法界のひとつにて 如来大悲の施設（方便）なり
ただねがはくは大日尊 神変加持の力にて 密厳国土の荘厳を はやく我らに見せ玉へ
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
八萬四千の煩悩は 即ち宝聚と開くからに 四重五逆の罪過も 皆是功徳と照らすべし 即身是佛に住すれば 密厳海会現前し 法身自楽の説法を 常に聞くこそ嬉しけれ 稽首甚深三密門 神力難思の真言王 本来不生の妙義にて 金剛寶蔵開くなり
無上菩提に登るには 自性成就の真言を 心にまかせてとなへよと 如来は教をたれたまふ 釈尊無量の劫を経て 最後のこの身に至る時 六年苦行したまへど 菩提を得る事ならざりき 爾の時化佛のつげを受け 鼻端に唵字を観じてぞ 明星いずる後夜分に 毘盧遮那仏とは成り玉ふ（守護国界主陀羅尼経にあり） 真言陀羅尼によらずして 佛となると説くならば 三世の諸仏の妄語にて このことわりぞなかるべし
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
真言法のなかにのみ 即身成仏するゆえに 秘密の規則を説くぞとは 龍猛菩薩の仰せなり（龍猛菩薩の『菩提心論』に、「真言法のなかにのみ即身成仏するが故に、是れ三摩地の法を説く・・」）
百千萬の真言の 中に光明神呪こそ 此の土の因縁殊勝にて 霊験日々に新たなり 四重八重十重罪 悪心邪見のともがらの ・・狂乱喑唖の業報人 この世に法門きくことも となふることもならぬ身の 死して三途に落ちぬれば いつをか出離の期とやせん かかる罪業深重の 悪趣の衆生を救ふには 光明真言加持土砂の 他力の方便ばかりなり
他作自受のことわりは たへてなきとは思へども 廣長舌にのべたまふ 法門いかでか偽らん
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
念仏行のその徳は 夜灯の光に異ならず 真言加誦のちからをぞ 日月の光と説きたまふ 末法澆漓のこの頃も 剃髪染衣の身の上は 三密修行怠らず 利他の大悲を励むべし 在家男女のともがらは 家業のいとまあるときは 夢の憂世を夢として かならず真言唱ふべし 一密おこたることなくば 増上縁の力にて 三密具足の時いたり 終には仏果に登るべし 過去は過去とて扨さてすぎぬ 未来は未来はるかなり 現在はげむことなくば いかでか輪廻を離るべき
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
二佛出世の中間に 果報つたなく生るれど 甚深秘密の法門に 結縁するこそありがたき 青龍阿闍梨の教誡に 菩提を得るのは易けれど 真言秘密にあふことの 得難きなりとぞ演べたまふ かかるとふとき妙法に あうて空しく過ぎ果てば 宝の山に入りながら 空しく帰るに異ならず
帰命両部海会尊 本願力を憶念し 数多の我等を摂取して密厳国土に安きたまへ
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
帰命頂礼薄伽梵 八葉四重の円壇は 一切如来の秘要にて 衆生心地の佛土なり
十方三世の諸聖衆は 大日普門の別徳を 開きて示せし尊なれば 密厳国土の外ならず
浄瑠璃世界の薬師佛 一宝世界の宝生尊 堪忍娑婆の釈迦如来 極楽世界の阿弥陀仏 普賢薩埵の歓喜國 文殊覚母の清涼山 観音大士の補陀落山 弥勒菩薩の都支多天 其の余の天宮阿修羅界 鬼畜地獄に至るまで 入法界のひとつにて 如来大悲の施設（方便）なり
ただねがはくは大日尊 神変加持の力にて 密厳国土の荘厳を はやく我らに見せ玉へ
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
八萬四千の煩悩は 即ち宝聚と開くからに 四重五逆の罪過も 皆是功徳と照らすべし 即身是佛に住すれば 密厳海会現前し 法身自楽の説法を 常に聞くこそ嬉しけれ 稽首甚深三密門 神力難思の真言王 本来不生の妙義にて 金剛寶蔵開くなり
無上菩提に登るには 自性成就の真言を 心にまかせてとなへよと 如来は教をたれたまふ 釈尊無量の劫を経て 最後のこの身に至る時 六年苦行したまへど 菩提を得る事ならざりき 爾の時化佛のつげを受け 鼻端に唵字を観じてぞ 明星いずる後夜分に 毘盧遮那仏とは成り玉ふ（守護国界主陀羅尼経にあり） 真言陀羅尼によらずして 佛となると説くならば 三世の諸仏の妄語にて このことわりぞなかるべし
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
真言法のなかにのみ 即身成仏するゆえに 秘密の規則を説くぞとは 龍猛菩薩の仰せなり（龍猛菩薩の『菩提心論』に、「真言法のなかにのみ即身成仏するが故に、是れ三摩地の法を説く・・」）
百千萬の真言の 中に光明神呪こそ 此の土の因縁殊勝にて 霊験日々に新たなり 四重八重十重罪 悪心邪見のともがらの ・・狂乱喑唖の業報人 この世に法門きくことも となふることもならぬ身の 死して三途に落ちぬれば いつをか出離の期とやせん かかる罪業深重の 悪趣の衆生を救ふには 光明真言加持土砂の 他力の方便ばかりなり
他作自受のことわりは たへてなきとは思へども 廣長舌にのべたまふ 法門いかでか偽らん
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
念仏行のその徳は 夜灯の光に異ならず 真言加誦のちからをぞ 日月の光と説きたまふ 末法澆漓のこの頃も 剃髪染衣の身の上は 三密修行怠らず 利他の大悲を励むべし 在家男女のともがらは 家業のいとまあるときは 夢の憂世を夢として かならず真言唱ふべし 一密おこたることなくば 増上縁の力にて 三密具足の時いたり 終には仏果に登るべし 過去は過去とて扨さてすぎぬ 未来は未来はるかなり 現在はげむことなくば いかでか輪廻を離るべき
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
二佛出世の中間に 果報つたなく生るれど 甚深秘密の法門に 結縁するこそありがたき 青龍阿闍梨の教誡に 菩提を得るのは易けれど 真言秘密にあふことの 得難きなりとぞ演べたまふ かかるとふとき妙法に あうて空しく過ぎ果てば 宝の山に入りながら 空しく帰るに異ならず
帰命両部海会尊 本願力を憶念し 数多の我等を摂取して密厳国土に安きたまへ
南無大師遍照尊 南無大師遍照尊 南無大師遍照尊
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