福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は初巳です

2021-01-09 | 諸経

今日は初巳です。

 

以下「仏教行事歳時記」等に依ります。

弁天様の縁日は己巳でこれを巳待とか己巳待と称し、正月最初の巳の初詣を初巳という。

(上野不忍池弁天堂では初巳法楽として10時より寛永寺の僧達が「大般若経」を転読します。)

この日、弁財天をお詣りし巳成金という小判形のお守りと黄色の木綿の福財布をいただいてくることになっています。

「平家物語・竹生島詣」に「・・ある経の文に曰く `閻浮提の内に湖あり `その中に金輪際より生ひ出でたる水精輪の山あり `天女栖む所 `と云へり `即ちこの島の御事なり、経正明神の御前に蹲い居つつ 『それ大弁功徳天は往古の如来法身の大士なり 、弁才妙音二天の名は各別なりとは申せども本地一体にして衆生を済度し給へり 、一度参詣の輩は所願成就円満すと承る 、頼もしうこそ候へ 』とて静かに法施参らせて居給へば漸う日暮れ居待の月指し出でて海上も照り渡り社壇もいよいよ輝いてまことに面白かりければ常住の僧共 `これは聞ゆる御事なり `とて御琵琶を奉る・・」

「和漢三才図絵」によれば安芸の宮島、大和天川、近江竹生島、相模江の島、陸前金華山を五弁財天と称す、と。

 

「金光明最勝王經卷第八・大辯才天女品第十五之二」

「爾時、憍陳如婆羅門は上の讃歎及び呪讃法を説く。

辯才天女を讃じ已り、諸大衆に告ぐ「仁等。若し辯才天女の哀愍加護を請ひて、現世中に於いて無礙の辯・聰明大智・巧妙言詞・博綜奇才・論議文飾を得て、隨

意に成就し無疑滯ならんと欲する者は、應當に如是に至誠殷重に請召して言ふべし

「南謨佛陀也。南謨達摩也。南謨僧伽也。南

謨諸菩薩衆。獨覺聲聞一切賢聖」と。

過去現在の十方諸佛は悉く皆な已に眞實之語を習ひ、能く隨順して當機の實語を説き、虚誑語無し。已に無量倶胝大劫において常に實語を説き、實語ある者は悉く皆な隨喜す。不妄語を以ての故に廣長舌を出し能く面を覆ひ、贍部洲及四天下を覆ひ、能く一千二千三千世界を覆ひ、普く十方世界を覆ひ、圓滿周遍して不可思議、能く一切煩惱炎熱を除く。一切諸佛を敬禮し敬禮す。如是の舌相は願くは我某甲、皆微妙辯才を成就するを得ん。至心歸命す。

敬禮

諸佛の妙辯才 ・諸大菩薩の妙辯才・ 獨覺聖者の妙辯才・ 四向四果の妙辯才・四聖諦語の妙辯才・ 正行正見の妙辯才・

梵衆諸仙の妙辯才・ 大天烏摩の妙辯才・塞建陀天(天大将軍)の妙辯才 ・摩那斯王(竜王)の妙辯才・

聰明夜天の妙辯才・ 四大天王の妙辯才・

善住天子(釈尊から仏頂尊勝陀羅尼を受けた)の妙辯才・ 金剛密主の妙辯才・吠率怒天(べいそつねてん・ビシュヌ天)の妙辯才 ・毘摩天女(大自在天女)の妙辯才・侍數天神(じしゅてんじん・正体は不明)の妙辯才 ・室唎天女の妙辯才・室唎末多(しそくまた・天大将軍神)の妙辯才 ・醯哩言詞(けいりごんじ・)の妙辯才・四大天王の妙弁才、

諸母大母の妙弁才、訶哩底母の妙弁才、諸薬叉神の妙弁才、十方諸王の妙弁才、

所有の勝業我を資助し、無窮の妙弁才を行ぜしめよ。

欺誑無きを敬礼す、解脱者を敬礼す、離欲人を敬礼す、纏蓋を捨てたるを敬礼す。

心清浄を敬礼す、光明者を敬礼す、真実語を敬礼す、塵習無きを敬礼す、

勝義に住するを敬礼す、大衆王を敬礼す、弁才天を敬礼す、我が辞(ことば)をして無礙ならしめよ。

願わくは我が所求の事、皆悉く速やかに成就せん。病なく常に安隠に、寿命延長を得ん。

善く諸の明呪を解し、菩提の道を勤修せん。広く群生を饒益し、心に求むるの願早く遂げん。

我真実の語を説く、我無誑語を説く。天女の妙弁才、我をして成就を得しめよ。

惟だ願わくは天女来り、我語滞りなく、速やかに身口の内に入りて、聡明弁才を足らしめよ。

願わくは我が舌根をして、如来の弁を得しめよ。彼の語の威力に依りて、諸の衆生を調伏せん。

我が語を出だす時、事に随い皆成就し、聞く者恭敬を生じ、所作唐捐ならじ。

もし我、弁才を求め、事成就せずば、天女の実話、皆悉く虚妄と成らん。

無間の罪を作るあるも、仏語もて調伏せしめん。及び阿羅漢、あらゆる報恩の語、舍利子と目犍連、世尊衆の第一、これら真実の語、願わくは我皆成就せん。

我今みな仏の声聞大衆を召請す。皆願わくは速やかに来至し、我が求むる心を成就し給え。

求むる所の真実語、皆願わくは虚誑なからん。上は色究竟より、及び浄居天、大梵及び梵輔、一切の梵王衆、乃至三千に遍き、索訶世界の衆(梵天王)、ならびに及び諸の眷属、我今皆請召す。惟(ただ)願わくは慈悲を降し、哀憐し同じく摂受せよ。

他化自在天・及び以楽変化、慈氏の成仏すべき、覩史多天の衆、夜摩の諸天衆、及び三十三天、四大王衆の天、一切の諸天衆、地水火風の神、妙高山に依りて住せるもの、七海山に住する神、あらゆる諸の眷属、

満財及び五頂、日月と諸の星辰、かくの如き諸天衆、世間をして安隠ならしむ。

これらの諸天神は、罪業を作すを楽(ねが)わず。鬼子母及びその最小の愛兒を敬礼す。

諸天薬叉衆、乾闥と阿蘇羅、及び緊那羅、莫呼洛伽等、我世尊の力を以て、悉く皆請召を申(の)ぶ。願わくは慈悲心を降し、我に無礙弁を与えよ。一切人天の衆、よく他心を了ずる者、皆願わくは神力を加え、我に妙弁才を与えよ。乃至虚空を尽し、法界に周遍せる、あらゆる含生の類、我に妙弁才を与えよ。」

その時に弁才天女、この請を聞きおわりて、婆羅門に告げて曰く、

『善哉大士、もし男子女人ありて、よくかくの如きの呪及び呪讃に依り、前に説く所の受持の法式の如く、三宝に帰仰し、虔心正念するならば、求むる所の事において、皆唐捐ならじ。兼ねて復たこの金光明微妙の経典を読誦せば、願求の所のもの、果遂せざるなく、速やかに成就することを得ん。不至心をば除く。』

時に婆羅門、深心に歓喜し合掌頂受しぬ。

その時、仏、弁才天女に告げたまわく、『善哉善哉、善女天、汝よくこの妙経王を流布し、あらゆる経を受持する者を擁護し、及びよく一切の衆生を利益し、安楽を得しめ、かくの如き法を説きて、弁才の不可思議を施与し、福を獲ること量(かぎり)無く、諸(もろもろ)の発心の者は速やかに菩提に趣かしめん。』

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