第四節 かたよらない心
六、蓮華が清らかな高原や陸地に生えず、かえって汚い泥の中に咲くように、迷いを離れてさとりがあるのであなく、誤った見方や迷いから仏の種が生まれる。
危険をおかして海底に降りなければすばらしい宝は得られないように、迷いの泥海にはいらなければ、さとりの宝を得ることはできない。山のように大きな我執をもつものであってはじめて道を求める心もおこるし、さとりもついに生ずるであろう。
だから昔、仙人が刃の山にのぼっても傷つかず、自分の身を大火に投げ入れても焼け死なず、すがすがしさを覚えたように、道を求める心があれば、名誉利欲の刃の山や、憎しみの大火の中にもさとりの涼しい風がふきわたることであろう。
六、蓮華が清らかな高原や陸地に生えず、かえって汚い泥の中に咲くように、迷いを離れてさとりがあるのであなく、誤った見方や迷いから仏の種が生まれる。
危険をおかして海底に降りなければすばらしい宝は得られないように、迷いの泥海にはいらなければ、さとりの宝を得ることはできない。山のように大きな我執をもつものであってはじめて道を求める心もおこるし、さとりもついに生ずるであろう。
だから昔、仙人が刃の山にのぼっても傷つかず、自分の身を大火に投げ入れても焼け死なず、すがすがしさを覚えたように、道を求める心があれば、名誉利欲の刃の山や、憎しみの大火の中にもさとりの涼しい風がふきわたることであろう。