福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

仁王護國般若波羅蜜多經 ・・7

2022-03-07 | 諸経

仁王護國般若波羅蜜多經 不思議品第六(般若波羅蜜多の不思議を説く
爾時十六國王及び諸大衆は、佛の此の般若波
羅蜜多の甚深の句義を説きたまうを聞きて、歡喜踊躍し、百萬億衆の寶蓮花を散じ、虚空中に於いて寶花座と成る。十方諸佛・無量大衆は共に此座に坐して般若波羅蜜多を説く。是の諸大衆は十千の金蓮華を持し、釋迦牟尼佛上に散ず。合して花輪となりて諸大衆を蓋う。復た八萬四千の芬陀利花を散ず。虚空中に於いて
白雲臺となる。臺中の光明王佛は十方の諸佛無量大衆とともに、般若波羅蜜多を演説す。是の諸大衆は曼陀羅花を持し、釋迦牟尼佛及び諸衆會に散じ、復た曼殊沙花を散じて、虚空中に金剛寶城を變作す。城中の師子奮迅王佛、十方諸佛大菩薩衆と共に、勝義般若波羅蜜多を演説す。復た無量の天の諸妙花を散じ、虚空中に寶雲蓋と成りて遍く三千大千世界を覆う。是の花蓋中に恒河沙の花を雨ふらし空より下る。
時に波斯匿王及び諸大衆は、是の事を見已りて未曾有を歎じ、合掌して佛に向って是の言を作す。「願はくは過去現在未來の諸佛、常に般若波羅蜜多を説きたまえ。願くは諸衆生、常に見聞を得ること、我が今日の如く等しくて異あることなけん。佛、大王に言はく、「汝が所説の如し。此の般若波羅蜜多は是れ諸佛母・諸菩薩の母なり。不共の功徳、神通の生處なり。諸佛同じく説き能く多く利益す。是の故に汝等、常に應に受持せよ」と。
爾時世尊、諸大衆の為に、不可思議の神通變化を現じたまう。一花を無量花に入れ、無量花を一花に入れる。一佛土を無量佛土に入れ、無量佛土を一佛土に入れる。一塵の刹土を無量塵の刹土に入れ、無量塵の刹土を一塵の刹土に入れる。無量の大海を一毛孔に入れ、無量の須彌を芥子中に入れる。一佛身を無量の衆生身に入れ、無量の衆生身を一佛身に入れる。大復た小を現じ、小復た大を現ず。淨復た穢を現じ、穢復た淨を現ず。佛身は不可思議、衆生身は不可思議、乃至世界は不可思議なり。
當に佛、此の神變を現ずるの時、十千の女人は現に女身を転じて神通三昧を得、無量の天人は無生法忍を得、無量の阿修羅等は菩薩道を成じ、恒河沙の菩薩は現身に成佛す。

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