福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

金光明最勝王經・全訳・・30/32

2020-01-30 | 諸経
金光明最勝王經・全訳・・30/32
金光明最勝王經・菩提樹神讃歎品第二十九(菩提樹神(菩提樹守護の天女)も伽他で仏を讃ずる)
爾時菩提樹神も亦た伽他を以て世尊を讃じて曰く
「敬禮す如來の清淨慧 敬禮す常求正法慧
敬禮す能く非法を離れる慧 敬禮す恒に無分別の慧
希有なり世尊の無邊行 希有にして見難きこと優曇に比す
希有なること海の山王(須弥山)を鎭むるが如し 希有なり善逝の光無量なること
希有なり調御の弘慈の願 希有なり釋種の明の日に逾こゆること
能く如是に經中の寶を説き 諸群生を哀愍利益す
牟尼は寂靜にして諸根定まり 能く寂靜涅槃城に入る
能く寂靜等持門に住し 能く寂靜深境界を知る
兩足中の尊は空寂に住し 聲聞弟子の身も亦た空なり
一切の法體性皆無し 一切衆生は悉く空寂なり
我常に諸佛を憶念し 我常に諸世尊を見るを樂ひ
我常に慇重心を發起し 常に如來日に値遇するを得ん。
我常に世尊を頂禮し 願ふて常に渇仰して心捨てず
悲泣流涙し情に間ひま無し 常に奉事するを得て厭ふことを知らず
惟だ願くは世尊、悲心を起こし 和顏にして常に我をして
佛及聲聞衆清淨を見ることを得しめ、 願くは常に人天を普濟せよ
佛身は本淨なること虚空の如く 亦た幻焔及水月の如し
願くは涅槃甘露法を説き 能く一切功徳聚を生ぜんことを
世尊の所有る淨境界・慈悲正行不思議は
聲聞獨覺非所量なり 大仙菩薩も能く測る能わず
惟だ願くは如來、我を哀愍して 常に大悲身を覩見せしめたまへ
三業無倦にして慈尊を奉り 速に生死を出て眞際に歸せん」
爾時世尊、是の讃を聞き已りて、梵音を以て樹神に告げ曰く「善哉善哉。善女天。汝能く我において眞實無妄・清淨法身・自利利他の妙相を宣揚す。此の功徳を以て汝をして最上菩提を速證せしめ、一切有情の同じく修習する所、若し聞くを得ん者は皆な甘露無生法門に入らしめん」。

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