治承五年1181、2月7日、諸国に不動明王を祀り尊勝陀羅尼(注1)を書写させました。
「治承五年二月七日 宣旨
頃年(しきりの)以来、諸夏静ならず、災異荐(しき)りに発り、兵革旁々起り、其の表示の帰り指す思い、偏に是魔縁の致す所か。仏力を仮るに非ざるよりは、何を以て人庶を安んぜん。よろしく神社・仏寺・諸司・諸家及び五畿七道諸国に下知す、不動明王の像を顕し、尊勝陀羅尼摺尊を写し、尊躰数遍を図すべし。数只其の力の堪否に任せ、其の数の多少を定むる勿(なか)れ、供養を如説に遂げ、厄難を未兆に攘(はら)へ。」
(注1)佛頂尊勝陀羅尼経