一期大要秘密集・・9(已下阿字観を説く)。
八葉の白蓮一肘の間、阿字素光の色を炳現す。禅智俱に金剛縛に入れて如来の寂静智を召入す。阿字の字義は亦無量也と雖も、且く十義を挙げて以て無尽を顕す。
・阿字平等の義
阿字は諸法に高下あることなし、體本より平等にして差別なきがゆえに、心體阿も本より等うして凡聖の異なし。仏性闡提、一如平等なり。
・阿字無別の義。
阿字は諸法無分別の義なり。自体清浄にして垢染なきが故に、心體、本より離れて煩悩の染なし。本来清浄にして一味一色なり。
・阿字無生死の義
阿字は諸法無生死の義なり。有分別無分別を離るるが故に心體も本生なれば分段の分別と変易の無分と相寂常住なり。
・阿字本不生の義
阿字は諸法本不生の義なり。妄念不生なれば浄法も不生なり。心體も無為にして永く起滅せず。心海常住にしてすべて波浪なし。
・阿字無始の義、
阿字は諸法に終尽あることなし、本来本有にして初起なきがゆえに、心體も本有にして無始無終なり。法界に周邊して常住一際なり。
・阿字無住の義、
阿字は諸法無住所の義なり。生死にも住せず、涅槃にも留まることなし。心體も不住なれば染浄不定なり。遍法界に応じて至らずといふ所なし。
・阿字無量の義。
阿字は諸法に限量あることなし。万法唯阿なれば阿字も無量なり。我が心、遍法なれば心體すなわち諸法なり。諸法無量なれば心もまた無量なり。
・阿字無我の義
阿字は諸法無二我の義なり。人我不生なれば法我すなわち空なり。我が心すなわち阿なれば衆生もすなわち阿なり。阿阿にして無我なれば一阿にして真我なり。
。・阿字無為の義
阿字は諸法に無為常住なり。有意の萬法皆阿字に帰す。一阿を離れて妄の有為を表することなし。三毒に即して真の無為を顕はすことあり。
・阿字無闇の義、
阿字は諸法無闇冥の義なり。體無明を離れて常に明了なるが故に、心無明を離る。これを大日と名く。生死の長夜この時永く暁ぬ。
八葉の白蓮一肘の間、阿字素光の色を炳現す。禅智俱に金剛縛に入れて如来の寂静智を召入す。阿字の字義は亦無量也と雖も、且く十義を挙げて以て無尽を顕す。
・阿字平等の義
阿字は諸法に高下あることなし、體本より平等にして差別なきがゆえに、心體阿も本より等うして凡聖の異なし。仏性闡提、一如平等なり。
・阿字無別の義。
阿字は諸法無分別の義なり。自体清浄にして垢染なきが故に、心體、本より離れて煩悩の染なし。本来清浄にして一味一色なり。
・阿字無生死の義
阿字は諸法無生死の義なり。有分別無分別を離るるが故に心體も本生なれば分段の分別と変易の無分と相寂常住なり。
・阿字本不生の義
阿字は諸法本不生の義なり。妄念不生なれば浄法も不生なり。心體も無為にして永く起滅せず。心海常住にしてすべて波浪なし。
・阿字無始の義、
阿字は諸法に終尽あることなし、本来本有にして初起なきがゆえに、心體も本有にして無始無終なり。法界に周邊して常住一際なり。
・阿字無住の義、
阿字は諸法無住所の義なり。生死にも住せず、涅槃にも留まることなし。心體も不住なれば染浄不定なり。遍法界に応じて至らずといふ所なし。
・阿字無量の義。
阿字は諸法に限量あることなし。万法唯阿なれば阿字も無量なり。我が心、遍法なれば心體すなわち諸法なり。諸法無量なれば心もまた無量なり。
・阿字無我の義
阿字は諸法無二我の義なり。人我不生なれば法我すなわち空なり。我が心すなわち阿なれば衆生もすなわち阿なり。阿阿にして無我なれば一阿にして真我なり。
。・阿字無為の義
阿字は諸法に無為常住なり。有意の萬法皆阿字に帰す。一阿を離れて妄の有為を表することなし。三毒に即して真の無為を顕はすことあり。
・阿字無闇の義、
阿字は諸法無闇冥の義なり。體無明を離れて常に明了なるが故に、心無明を離る。これを大日と名く。生死の長夜この時永く暁ぬ。