第四章 煩悩
第一節 心のけがれ
二、貪りのおきるのは気に入ったものを見て、正しくない考えをもつためである。
瞋りのおきるのは気にいらないものを見て、正しくない考えを持つためである。
愚かさはその無知のために、なさなければならないことと、なしてはならないこととを知らないことである。
邪見は正しくない教えを受けて正しくない考えをもつことでからおきる。
この貪りと瞋りと愚かさは、世の三つの火といわれる。貪りの火は欲にふけって、真実心を失った人を焼き、瞋りの火は腹を立てて、生けるものの命を害う人を焼き、愚かさの火は心迷って仏の教えを知らない人を焼く。
まことに、この世はさまざまの火にやかれている。
貪りの火、瞋りの火、愚かさの火、生老病死の火、憂い悲しみ苦しみ悶えの火、
さまざまの火によって炎々と燃え上がっている。これらの煩悩の火はおのれを焼くばかりでなく、他をも苦しめ、人を身口意の三つの悪い行為に導くことになる。
しかもこれらの火によってできた傷口の膿は触れたものを毒し、悪道に陥しいれる。
第一節 心のけがれ
二、貪りのおきるのは気に入ったものを見て、正しくない考えをもつためである。
瞋りのおきるのは気にいらないものを見て、正しくない考えを持つためである。
愚かさはその無知のために、なさなければならないことと、なしてはならないこととを知らないことである。
邪見は正しくない教えを受けて正しくない考えをもつことでからおきる。
この貪りと瞋りと愚かさは、世の三つの火といわれる。貪りの火は欲にふけって、真実心を失った人を焼き、瞋りの火は腹を立てて、生けるものの命を害う人を焼き、愚かさの火は心迷って仏の教えを知らない人を焼く。
まことに、この世はさまざまの火にやかれている。
貪りの火、瞋りの火、愚かさの火、生老病死の火、憂い悲しみ苦しみ悶えの火、
さまざまの火によって炎々と燃え上がっている。これらの煩悩の火はおのれを焼くばかりでなく、他をも苦しめ、人を身口意の三つの悪い行為に導くことになる。
しかもこれらの火によってできた傷口の膿は触れたものを毒し、悪道に陥しいれる。