第四章 煩悩
第一節 心のけがれ
一、仏性をおおいつつむ煩悩に二種類ある。
一つは知性の煩悩、二つには感情の煩悩。
この二つはあらゆる煩悩の根本的な分類であるが、このあらゆる煩悩の根本となるものを求めれば、一つには無明、二つには愛欲となる。
この無明と愛欲とはあらゆる煩悩を生み出す自在の力をもっている。そしてこの二つこそ、すべての煩悩の源なのである。
無明とは無知のことで、ものの道理をわきまえないことである。愛欲は激しい欲望で生に対する執着が根本であり、見るもの聞くものすべてを
欲しがる欲望ともなり、また転じて、死を願うような欲望ともなる。
この無明と愛欲とをもとにしてこれから貪り、瞋り、愚かさ、邪見、恨み、嫉み、たぶらかし、おごり、あなどり、ふまじめ、その他いろいろの煩悩が生まれてくる。
第一節 心のけがれ
一、仏性をおおいつつむ煩悩に二種類ある。
一つは知性の煩悩、二つには感情の煩悩。
この二つはあらゆる煩悩の根本的な分類であるが、このあらゆる煩悩の根本となるものを求めれば、一つには無明、二つには愛欲となる。
この無明と愛欲とはあらゆる煩悩を生み出す自在の力をもっている。そしてこの二つこそ、すべての煩悩の源なのである。
無明とは無知のことで、ものの道理をわきまえないことである。愛欲は激しい欲望で生に対する執着が根本であり、見るもの聞くものすべてを
欲しがる欲望ともなり、また転じて、死を願うような欲望ともなる。
この無明と愛欲とをもとにしてこれから貪り、瞋り、愚かさ、邪見、恨み、嫉み、たぶらかし、おごり、あなどり、ふまじめ、その他いろいろの煩悩が生まれてくる。