宇都宮二荒山神社
現在の御祭神は豊城入彦命(とよきいりひこのみこと、第十代崇神天皇の第一皇子で毛野國(栃木県、群馬県)を拓かれた郷土の祖神)であるが、「神道集」巻第五ではご祭神は「宇都宮大明神事」として「そもそもこの明神は諏訪の大明神には御舎兄なり。 この明神には男体・女体御在す。 先づ俗体とは、本地は馬頭観音なり。 この仏は一面三目六臂なり。 頂上に白馬あり、 忿怒の形なり。[中略]次に女体は本地は阿弥陀なり。 この仏はこれ十仏名経に、若人称名者、衆魔及波旬、行住坐臥処、不能得其便云へり。・・ 橋本七所大明神は御守なり。 高尾神は大明神の一二の王子なり。 この明神は千犬・千烏・千狐を以て眷属としたまへり。」とある。
日光二荒山神社
御祭神は日光三所権現、大己貴命〔おおなむちのみこと、ご本地は千手観音〕田心姫命〔たごりひめのみこと、ご本地は阿弥陀如来〕味耜高彦根命〔あじすきたかひこねのみこと、ご本地は馬頭観音〕天平神護2年(766)勝道上人が大谷川を渡って日光に入って四本龍寺を開き、翌神護景雲元年(767)その傍ら(現在の別宮・本宮神社の地)に二荒山の神を祀った。これが二荒山神社と輪王寺の開創であり、もともと神仏習合の霊場。