福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)31

2019-10-01 | 諸経
善財童子の訪問者と教え(華厳経入法界品)31
丗番目、南方婆羅波提城 大天
婆羅波提城では大天が大法堂にその身を化現し大衆に説法していた。大天は四海の水で面を洗い、善財の前に無量の財宝を積み無数の童女を顕現していう、「我、菩薩の 【雲網法門】を成就せり」「これらを一切に布施し衆生たちに学ばせ喜捨行を行わせよ。」「逆に五欲を貪っている者にはそれは不浄の境界だと知らせ、怠惰なる者には水火・盗賊・悪王・怨敵等の難を現ずる。」と言います。
ここでは三輪清浄の供養(大乘本生心地觀經「三輪清浄偈」に「能施と所施及び施物は 三世の中において無所得なり」とあります)は供養雲海として雲の網のように無限に広がるということを言っているのかもしれません。

「善男子。我唯だ此の菩薩の【雲網法門】を知るのみ。諸大菩薩帝釋天王は一切の煩惱・阿脩羅の難を滅し、諸菩薩の水は煩惱の火を滅し、諸菩薩の火は能く一切衆生の貪愛を焼き、諸菩薩の風は能く一切諸染著心を散じ、菩薩の金剛は一切吾我の想を摧滅す。」

これは菩薩五十二位の下から廿九番目、十廻向の下から九番目ということで華厳五十五所絵巻でも「第九無縛無著解脱廻向」としています。

大学時代空手部に入っていましたがここで一年先輩に体は大きいが運動神経の鈍い弱い先輩がいました。体がおおきいだけあってなかなか鷹揚でいい人でしたが空手は弱かったのです。しかし或る時一念発起して毎日猛練習をするようになりついに一番強くなり対外試合でも勝つことが多くなりました。此の人を見て運動神経は関係ないと思わされました。この方は工学部でしたがのちに就職していた造船会社を辞め、勉強して司法試験に合格しました。「大天菩薩」の小型版のような人です。


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