初禅に達した人は、喜びに満ちた顔をしており、精進し、読経し、争わず、布施を好み、言葉少なで、好き嫌いをしない、静かなところを好む、忍辱心をもっている・・
(問うて曰く「一心を得たるの相(色界(注)における禅定の最初の段階・初禅に達した人のあり様)は云何が知るべきや。」
答て曰く「面色悦澤し徐行端正にして一心を失せず、目色に著せず、神徳定力もて名利を貪らず驕慢を撃破し、其の性柔軟にして毒害を懐かず復慳嫉なし。直信心浄にして論議し諍はず、身に欺誑なく與に語るべきこと易し。柔軟慚愧にして心つねに法にあり。勤修精進し持戒完具し誦経し正憶念して法行い随ひ、意つねに喜悦して瞋処を瞋らず。四供養中にて不浄は受けず、浄施なれば則ち受け、量を知りて止息す。寤起軽利にして能く二施(財施と法施)を行じ、忍辱もて邪を除く。論議して自ら満せず、言語甚少なり。謙恪にして(慎み深く)上中下座を恭敬し善師善知識には常に親近し随順す。飲食に節を知りて好味に著せず。独り静処を楽しみ若しくは苦、若しくは楽なるも心に忍んで動ぜず。怨なく競なく闘争を喜ばず。是のごとき等の種類の相もて一心の相を知ることを得。」(坐禅三昧経))
(注、三界には欲界・色界・無色界がある。
1、欲界は地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天。欲界の上に色界がある。
2、色界には初禅から四禅まである。
初禅 は欲界を離れ、覚・観を伴いながらも、離による喜・楽と共にある状態。第二禅は覚・観が止み、内清浄による喜・楽と共にある状態。第三禅 は喜を捨し、正念・正見(念・慧)を得て、楽と共にある状態。第四禅 は楽が止み、不苦不楽の状態。色界の上は無色界。
3、無色界はただ精神作用にのみの世界。上から非想非非想処・無所有処・識無辺処・空無辺処の4つがある。)
(問うて曰く「一心を得たるの相(色界(注)における禅定の最初の段階・初禅に達した人のあり様)は云何が知るべきや。」
答て曰く「面色悦澤し徐行端正にして一心を失せず、目色に著せず、神徳定力もて名利を貪らず驕慢を撃破し、其の性柔軟にして毒害を懐かず復慳嫉なし。直信心浄にして論議し諍はず、身に欺誑なく與に語るべきこと易し。柔軟慚愧にして心つねに法にあり。勤修精進し持戒完具し誦経し正憶念して法行い随ひ、意つねに喜悦して瞋処を瞋らず。四供養中にて不浄は受けず、浄施なれば則ち受け、量を知りて止息す。寤起軽利にして能く二施(財施と法施)を行じ、忍辱もて邪を除く。論議して自ら満せず、言語甚少なり。謙恪にして(慎み深く)上中下座を恭敬し善師善知識には常に親近し随順す。飲食に節を知りて好味に著せず。独り静処を楽しみ若しくは苦、若しくは楽なるも心に忍んで動ぜず。怨なく競なく闘争を喜ばず。是のごとき等の種類の相もて一心の相を知ることを得。」(坐禅三昧経))
(注、三界には欲界・色界・無色界がある。
1、欲界は地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天。欲界の上に色界がある。
2、色界には初禅から四禅まである。
初禅 は欲界を離れ、覚・観を伴いながらも、離による喜・楽と共にある状態。第二禅は覚・観が止み、内清浄による喜・楽と共にある状態。第三禅 は喜を捨し、正念・正見(念・慧)を得て、楽と共にある状態。第四禅 は楽が止み、不苦不楽の状態。色界の上は無色界。
3、無色界はただ精神作用にのみの世界。上から非想非非想処・無所有処・識無辺処・空無辺処の4つがある。)