リトル・フィート物語(仔細に味わいながら)読了。
リトル・フィートは私が一番好きなバンド。
中学生の時に打ちのめされた。
2枚目のSailin’Shoesがどうしても聴きたくてアルバイトした。
自給250円のトミーの工場でのバイトで10時間働いてSailin’Shoesを買った。
死ぬほど聴いた。
そのバイトで、続けてリトル・フィートを買った。
ウエストコーストの涼し気な音楽とは違った。
もっと南部から吹き付ける熱い風を感じた。
ずっと応援していたが、ヒット曲など無かったし、ヒット曲なんて要らなかった。
熱い暑い中西部の音と、強烈なリズム、インプロビゼーションがあれば良かったし、
時折アコースティックで頭を冷ましてくれるのもよかった。
とにかく他には無いロックだ。
イーグルスもドュービーブラザーズとも違う泥臭いロック。
Grateful Deadとも違う、強烈でガンガン来るリズム隊。
この本の中で、ローウェル・ジョージが165㎝で135キロもあるおデブさんなのに、
その才能に惚れたリンダ・ロンシュタットが彼女だったり、ボニー・レイットも彼女だったり、
リッキー・リー・ジョーンズを発掘して付き合っていたのも知った。
才能と人間のかわいさ、我儘でも憎めない性格がそうさせたのだが、ローウェルと付き合った女性は
皆、有名なミュージシャンになっていったんだなあ。
僕がこれまた大好きだったタワー・オブ・パワーのホーンが大活躍したTime Loves A Heroは
最高のアルバムだったが、ローウェル・ジョージのあくの強さと、ビル・ペインのフュージョン的なアプローチが
両方詰まったアルバムで、バンドの不協和音も感じ始めていた。
1978年のライブアルバム、ウェイティング・フォー・コロンブスまでが黄金期だったろう。
ローウェルが突然、死んでしまったから。
今も生きていたらどうなっていただろう。
でも、生きてるのは考えられないのが彼でもある。
まさにTime Loves A Heroなんだ。
私は彼らが好きすぎてブログを始めた時は名前をSailin’Shoesにしたぐらいだ。
今でも毎日のように聴いているのだ。
最高の本を出してくれて感謝だ。
リトル・フィート・ファンにだけお勧めの本。
400ページを超える大作。
このバンド関係図が超すぐれもの。
トイレの壁に貼っておきたいぐらい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます