前回(5月)に引き続き2か月振りの立川一門会、まぁ今週一番の楽しみの時。
今回の師匠たちは見事なまでに夏に相応しい噺でまとめている。
前座:生ぼう「てんしき」、雲水師「???」、談幸師「千両みかん」、ぜん馬師「豊志賀の死(怪談話)」
雲水師の噺は上方噺でお題不明。
「てんしき」:前座
とある和尚が医者に掛かり「テンシキはあるか?」と聞かれ、知らないとは言えないので適当に応じて弟子の珍念んに調べさせる。
こまった珍念はくだんの医者に尋ねて「おなら」のことと知るが、一計を案じて和尚に嘘(盃のことと)を報告する。
この前座:「立川生ぼう」はもう少し間を開けて話したらと思う、まるで忘れる前に話してしまおうか、または時間が迫ったかみたいな風。
「???」:雲水師
ウナギのかば焼きの発明噺、大阪のさる料理屋が食えば当たると信じられている「ぬるまん=ウナギ」をかば焼きにして出すと言う噺。
大阪の半ぐれと薩摩の侍の喧嘩の仲裁にはいったヒシマサなる料理屋の主人が自ら発明したウナギを手打ちの宴席に出すというもの。
これは雲水師が「嘘だから信じちゃダメよ!」と念を押していたから創作噺かも。
「千両みかん」
恋煩いの若旦那の相手は夏場のミカン、手に入れることを請け負った番頭が江戸中を探しまわりとうとう1個だけ見つける、その価千両。
10袋のミカンを若旦那が口にするたびに100両、200両、、、と数える番頭、最後の3袋を両親と番頭にと手渡された番頭は、、、、
この話は何時聞いても悲劇だと思う。
「豊志賀の死」
真景塁が淵の1席で、典型的な怪談話。この話は人の運命やら因縁やらがまとわりつく結構な連作怪談噺の一話で生を聞けたのは本当に幸い。
『抜き読みの形で発端部の「宗悦殺し」、深見新左衛門の長男新五郎が皆川宗悦の次女お園に片恋慕する悲劇「深見新五郎」、新左衛門の次男新吉と宗悦の長女である稽古屋の女師匠豊志賀との悲恋「豊志賀の死」、豊志賀の弟子お久と新吉のなりゆき「お久殺し」のくだりなどが、現在もしばしば高座にて演じられる。』(出典:ウィキペディア)
だんだんとぜん馬師匠に取りつかれている気がする。
そうそう、最後の抽選会で結構良いクジを引いて結構な海鮮せんべいの詰合せ(最後の画像)をいただいた、ぜん馬師匠に届いたお中元の一品らしい、なんかすご~く得した一日だった。
(本日は夏枯れで17人の観客で15品の商品、あぶれた二人は手ぬぐいを頂いた様で、これが一番の福だったかも)
こちらもどうぞ。(昨年暮れにこの人のこの話を生で聞いた=ささやかな自慢)
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