そろそろ戦争映画の季節になった、この時期はかつて我が邦画でも「山本五十六」「日本の一番長い日」「日本海大海戦」「連合艦隊」とか、結構な名作戦争映画が封切られたもんだったが、近頃ではそんなことも無い。
さて、本日はそんな季節でもありフランス・ドイツ合作の「パリよ永遠に」を大森の名画座にて観た。
ドイツ占領軍の将軍と中立国スェーデンの領事の二人芝居に終始する。こんな戦争映画もあるのかと我が目を疑った。
ほとんど戦闘シーンや活劇シーンは無く(ゼロでは無いが)、この二人の丁々発止のやり取りで物語は進行し、派手な反戦や人道を表に出していない。
ドイツではあの戦争を客観的に見れる様になっているのか、などと思う。
役者が達者で無ければ成立しない映画で、舞台劇がベースとなっているようなので当然かも知れない。
ところで、”もしも、「パリ」が消えていたら――世界は、どうなっていただろう”と言う宣伝文句 、実はどうもなっていない、それが証拠に焼野原となった破壊しつくされた東京もベルリンも立派に復興して世界の名都市となっている、パリだけが特別な訳では無い。
今日が最後の上映日そして”僕の夏休み”最後の日、観ておいて本当に良かった。
ドイツやフランスの戦争映画というと派手なロードショーでは無くて、この様な名画座系の上映が多い様に感じるのは気のせいだろうか。
「ヒトラー最後の12日間」「シャトーブリアンからの手紙」そしてこの映画なんかはかなり上等な部類だと思うが、マックの味を本物と信じている人々には多分受けないだろうからショウガナイ事かも知れない。
『パリよ、永遠に』劇場予告編
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