汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 罪とは?

2009年10月14日 | 初期中期の詩
彷徨える罪人よ
お前は今も救われないのか?
汚れきった瞳で見つめる朧には
この世の卑劣な鼓動がちらついている

この世からはぶられた罪人よ
お前は今も心の内で狂気に猛っているのか?
閃光が炸裂した心の奥底で
お前は永久に墓場行きを強制されているのだ

悲しみは更なる悲しみへ
この世の習いに幸福は熾烈な業火に干からびる

悲しみのどん底に朽ちた罪人よ
何時かお前にも新しい光の安らぎが降り注いでくるのだろうか?

考える事を止めた葦
薙ぎ倒れていく衆目の残骸
ただ狂気による狂気がこの世の正義なのだ

悲しみはいつぞや幸福の要に
世の憂い
連鎖は今も止まる事を知らず
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みやすけの詩 腐敗した美

2009年10月13日 | 初期中期の詩
美の反乱
軟弱な思想に捻じ曲げられた
生きた屍よ
お前の身体は痩せこけり
貪欲に満ちた心身は
見るも絶えない美の幻影なのだ
浅ましい世の習いなど
幻惑に脅かされた精神に
何の意味があろうか
屈辱な視線に耐え
治まる事の無い欲望の悪魔を
蹂躙に満ちた汚い足の裏で踏み躙られている

悲哀に満ちた操り人形
劣等に朽ちてしまった従僕
止めどなく溢れてくるのは
狂気に震えた呻きに染まった臭い霧
そして、壮言な偽りに塗れた悪魔の囁き
一体どれ位の人達が
この病理に犯されている事か
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みやすけの想い 憂鬱の日がな

2009年10月12日 | 散文詩
 精神は滞る事を知らず、不遜に、腐乱に、乱舞に狂い猛り、獰猛な猛禽が僕の心を貪り喰いながら、どこか目は虚ろな一点を見つめて、かえり咲いた桜の花は空しく音を立てて散り散りに散っていく。
心には重苦しい靄が、立ち込める不安に窮屈に絡め取られて、周りはおぞましいほどに乱立する花の戯れに、僕は更なる土地を求めて、彷徨い、そして枯れていく。

 誰が僕を見つめてくれるというのだろうか?

 誰が僕の事をやさしく愛撫し、諌めてくれるというのだろうか?

 辛辣さ極まる霧雨の中、僕は途方に暮れて、消えゆく炎に目を曇らせては、落ちくぼんでく、木漏れ日が懐かしい。温かな抱擁が恋しい。

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猛禽→もうきん

たまにはこういうのも書きたくなります
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みやすけの詩 混乱する愛欲

2009年10月12日 | 初期中期の詩
愛撫の律動は
止めどなく溢れる感情を
更なる呪縛へと突き落とす
劣悪が愛しい
孤独が憎い
小悪に漲る快感を脳髄に打ち鳴らし
汗に蒸れる柔肌に
貪欲な指はためらう事無く
蛆虫のように這い回る

靄は滞る感情に垂れ流れ
失意に引き裂かれる身体に
臆病なほど平伏す己の醜悪さ
憐憫は更なる性の躍動を
轟き渡る鐘の音の羞恥に
膨れ上がるあなたへの欲情

錆びれた盲目の奴隷
滑稽なほど憎たらしい愛欲の隷属に
私は苦悶の内にのた打ち回る
幻影は私の心身を根こそぎ汚辱に染めた
そして破廉恥に灯は揺れて
妖艶が見事な羞恥の細目を露わにしていく

あなたを抱きしめ
絶頂を迎える荒々しい吐息
冷酷なまでに膨れ上がる怒涛の悦びに
醜悪な熱の流動が
私を極限までに混乱させる

霧雨が降る夜の深淵
あなたの美しさに
私はただ平伏す事しか出来ない

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漲る→みなぎる
滞る→とどこおる
憐憫→れんびん
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みやすけの詩 明け方の憂鬱

2009年10月11日 | 初期中期の詩
朝焼けに映る
項垂れた瞳に嘆息する
眠れぬ夜に跪き
恐怖と銘酊に
酔いしれる心をいさめ
誰もいない淋しさに襲われて
涙は迸るように流れ出てくる
声にならない気持ち
涙に流れていく時間

夜が明けて
途方にくれれば
小鳥がハミングを奏で
灯篭は溶けていくように眠り
太陽は腫れた瞼に
重く囁きかける
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みやすけの詩 朝の時間

2009年10月10日 | 初期中期の詩
気高さに
明け暮れた想いの木霊する
朝の悠遠な心持ち
空のけたたましい風の唸り声や
鳥たちの妖艶な憩いの夢心地や
壮麗な空気に満たされた
憂鬱な川のせせらぎなど

霧は隠された真実を雅にする
河口に佇むのは命の終えようとする
今にも倒れそうな老齢な楼閣

鼓動は更なる高鳴りを呈し
鐘の鳴り響く街並みに
光り輝くエーテルが注ぎ込む
壮麗な挙動
神秘に飲み込まれた巡礼
つまびやかに滴るのは
人々が過去に流した涙の滴

冷徹な手ほどきを受けた純情
軽やかな足取りにうろたえる盲者

朝の時間はこうして木霊していく
人々は太陽の淵に彷徨い
そして、浄化されていく
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みやすけの詩 欲望に満たされて

2009年10月09日 | 初期中期の詩
あなたの内に眠る欲望を開かせて
辱められた背中に一筋の水が滴り落ちる
這わせる舌に
情欲剥き出しの狂気に駆られ
夜の凄惨な調べに現は
限りの無い揺らぎの内に溶けて無くなっていく
あなたとの快楽の情緒が
揺らめく蝋燭の灯のように
感情をちらつかせ
絶頂に身体を震わし
瞳の奥に煌めく
誘惑な罠にはめられた哀れな死者
彷徨うごとに流されていく色情的な韻律
誘惑的な香りのする滴る汗
妖艶が更なる欲望を生みだして
永久に朽ちていく
そしてあなたとの交わし合いを
心の奥底で感じている
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みやすけの詩 娼婦の祝宴

2009年10月09日 | 初期中期の詩
深淵は再び浮上する事を許さず
松明に群がる項垂れた虫けらのように
夜の惨禍、絶え間ない業火に揺れて
光の差す礼拝に屈辱を捧げ
汚物に塗れた心を揺り動かすのは
一時の汚辱、屈辱、そして凌辱の快楽
沸き立つ苦しみを心地良いリズムに酔わせて
世界に汚染が拡がる
人々が悶え苦しむ姿を見て
豪奢な椅子に腰かけた娼婦が
その萎びた乳房を弄り快感に喘ぐ
小奇麗な誘惑に蕩けていく憂鬱に
郷愁を抱きながら
今宵も壮大な饗宴に儚く散っていくのだろう
繰り返される問答
欲望から逃げ続ける
華奢な足をひらひらさせて
傲慢な淑女に捧げられる憩いの杯を
飲み乾すほどに酔いしれていく
己の醜悪な間口の静寂に
老婆は落ち窪んだ瞳を見開いて
そして開眼するのだろう
聖なる良俗に
愚か者の蔓延る
地獄の哀しみを

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項垂れた→うなだれた
弄る→まさぐる
蔓延る→はびこる
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みやすけの詩 無題

2009年10月08日 | 初期中期の詩
雨に吹かれ
雨に怯え
底知れぬ恐怖に震えて
淋しさに
瞬たく星に祈るように
優しい唄に載せて
あなたに届けよう

押さえつけられた孤独に耐え
迸る涙に頬を濡らし
絶え間ない林の奥に
犇めく野望に恐怖し
とめどなく溢れ出る野望はいつ果てるともなく
闇に飲み込まれ
身動きさえもぎこちなく
このまま消えていくかもしれない恐怖に
朽ち果てた心身を引きずり
それでも歩いていく

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犇めく→ひしめく

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みやすけの詩 午後の恋人

2009年10月08日 | 初期中期の詩
溺れる事に屈して
あなたへの愛情を惜しまなく捧げる事に
限りない快感を見つめれば
あなたの心の中
あなたの素っ気ない頬の冷ややかな感触も
孤独を感じていた心の中に
一筋の光を注ぎ込む
憐憫は遠くの地平に沈み込み
億劫なほど滴り落ちる幸福を見つめて
私達の感情が
憶する事のない愛情の清流に身を任せて
私達はまた一つ恋をする
憐れむ程に泣いた夜の帳にも
孤独に震えて小さな手を差し伸べてきた昨日の惨禍も
私達の心に創造していく主旋律の韻律を
これからも見出し、そして奏でていく
太陽が輝く午後の最中
雨粒に光る可憐な花の様相のように
あなたの存在は、私の必然になっていく

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憐憫→れんびん
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