汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

みやすけの詩 蹂躙された人

2009年10月07日 | 初期中期の詩
仄暗い底から浮かび上がる
奇跡の残骸に手を差し伸べて
水面に揺らめく頼りない問答に心は犯され
苦悶に身体は歪み
快楽は闇のまどろむ底から湧き上がり
私を悲痛に浸食していく

仄暗い底から浮かび上がる
私は自分が誰なのかも分からずに
狂気は衰えた血肉に容赦なく襲いかかる
時間は強烈に光を放ち
私は身を引き裂かれる恐怖に怯え
苦悩は大河に溜まるヘドロのように
心は浸食され
やがて発狂する

蹂躙された存在理由を取り戻そうとする屍は
無限の虚空を彷徨い
やがて無に発散していく

私は逃げ続けている
私は何度も繰り返している
呪縛に絡め取られた不幸な運命は
限りの無い呪詛の海の中へと
私を引きずり込む

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蹂躙→じゅうりん
呪詛→じゅそ


今回はこんな天気なので、こんな詩になってしまいました。
これは、僕の雨に対するイメージなのでしょうか?
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歌詞翻訳 Enigma - Return To Innocence

2009年10月07日 | 歌詞翻訳

Enigma - Return To Innocence



愛とは捧げるもの
感じる事 それは感情
弱くなる事を恐れないで
強くなる事に思い上がらないで
君の心の奥底を覗き見てみよう いいかい?
そうすれば やがて君自身へと帰り着くだろう
それは無垢への帰還
それは無垢への帰還

もし君が望むのなら 笑い出せばいい
もし君が追い詰められているのなら 泣き出せばいい
君自身になるという事は 逃げる事じゃない
ただ運命を信じるだけさ

人の言う事は心配しなくてもいい
君自身の道を突き通すだけさ
あきらめるな チャンスを活かせ
無垢への帰還へ

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僕がいろいろあった時によく聴いていた曲です。
今聴くと、なかなか新鮮な感じのいい曲ですね

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みやすけの詩 雨粒の幻想

2009年10月06日 | 初期中期の詩
音も無く
迸る雨に心は踊らされて
葉の乱舞の戦きが
鮮明な色に流されていく視界の中で木霊している
灰色の世界に沈殿している
滑稽な現実の境目に
雨は執拗にその液体を捻じ込ませていく
音も無い世界の狂狂とした時間の流れに
私は取り残され
表情の壊れた顔に、涙は無意識に流れ出て
可憐に舞う少女の白く細い腕の中に
漆黒の雨粒は優雅に溶けて無くなっていく
時間は無残に壊れ果て
徒労は限りの無い祝福にて膨張していく
雨は尚も降り続く
灰色の世界が心を支配していく
私は天に腕を伸ばしたまま
魂の壊れた人形のように
視界は朧に塞がれたまま
己の幸福を祈っている
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みやすけの詩 嘘

2009年10月05日 | 初期中期の詩
包まれて
堕落して
心地良い音楽に身を震撼させて
記憶を辿りながら
狂い咲いた踊りに酔い
漆黒が
その芯まで煮えたぎった魂を腐食し
木霊する
絶え間ない旋律に身を過らせて
黄金色に輝いた
太陽を呪うように手を差し出しては
円らな自分の感情が
限りの無い恐怖に堕ちてくのを感じて
この上ない快感が
覚束ない快晴の嘘の顔のように
雨に混ざり
私を陶酔させる

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過らせて→よぎらせて
円らな→つぶらな
覚束ない→おぼつかない
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みやすけの詩 愛の鼓動

2009年10月05日 | 初期中期の詩
あなたとの身の交わし合い
横たわる静謐に身は更なる飛沫を上げて
悲壮する面持ちは素っ気なく立ち振る舞われた
愛撫によって更に歪められる
声は朧に溢れ出し
妖艶に朽ち果てた身体は罪の意識を倍増させる
手を取り合い
吐息に瞳は悶えて
互いに確かめ合うように肩を摩りあう
魔の胡蝶に腐乱した心は
息も絶え絶えに払拭しきった
旋律を愛の内の確かめ合い
虚構に打ち果てて
快楽は底を尽きかけた井戸の中で
渇きに飢えた野獣のように
あからさまな日常を突き抜けて
底しれぬ戦きに震えて身体中を突き抜けていく

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飛沫→しぶき
払拭→ふっしょく
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みやすけの詩 酔いどれの詩(うた)

2009年10月04日 | 初期中期の詩
平伏した私の身体に
優しく覆い被さるあなたの身体
怒涛のように過ぎ去っていった酩酊の名残に
酔い潰れた老人の目に煌めく閃光を
雪のように冷たく清らかなあなたの柔肌が
まるで何かを諭す様にそっと朽ちさせる
旋律が想い出のように私の周りで朗らかに酔いしぐれ
瞑想する私の無意識の内部に
あなたは今も容赦なく壁を突き破ってくる
明朗に薮に生い茂る数少ない命を摘み取り
そして天に無罪を請えば
無数の快楽の印が、私の心に印され
動けないほどの悦楽の残酷が
酔いしれた口元から流れ出し
純白な柔肌に染み溶けていく

酔いどれは冷めやらぬ好奇に見舞われて
誓いさえもが真実を玉砕し
待ち惚けにまどろむ逞しい青年さえも
一瞬の闇の境地に彷徨う
論理の循環は苛まれた病理に蔓延り
忘れたころに戸惑う幸せの惨禍に絶望して
線路沿いに流れていく現にやがて身を滅ぼしていく

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薮→やぶ
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みやすけの詩 祝宴の轟

2009年10月04日 | 初期中期の詩
漆黒が蔓延り
狂気の渦が
夜な夜な心を麗しく揺すらせ
愚かに屈折する
刃に胸をときめかせ
血の滴る鏡の奥の果てに
垣間見える安らぎの瞬間

餓えに旋律を忍ばまれ
音楽は絶え間なく狂乱に打ちひしがれて
うる覚えの幽かな吐息のような記憶の滴に平伏して
渦は更なる悲境に轟き

清鑑さに萎びていく途方もない程の時間の靄
妖艶さはいみじくも屈強な男たちの腕の中で
汗に塗れては悶えて星空に向かって喘いでいく

賛歌は止めどなく溢れるように心身を浸食していく

口を揃えては呻きだす
目は虚空の挙動にちらついて
吹き晒す城壁には一体何が見えるというのだろうか?
真理の欲求も容赦無くおこがましい威圧に屈して
刹那に鳴り響く挙動の心を
しじまに張り巡らせられた結界を解くように
手探りしながら煽て上げていく
なす術もなく、純情に脅かされ、恐怖しつつも
私は挙動不審に手を振りながら叫んでいる

太陽は再起不能
溶岩は冴えわたる感覚に戦き固まっていく
凌駕する心
屍に降りし天使の嘲りを
私は天に向かって歓喜する

私は無実だと
私は健気なのだと


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清鑑→せいかん
煽てる→おだてる
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みやすけの詩 別れの朝に

2009年10月03日 | 初期中期の詩
流されて
流されて
呼び戻しても帰っては来ない
明け暮れた日々よ
胸の内に木霊している
雲に隠れた淋しさの心情

雨の後のアスファルトに残る轍から
ひっそりと立ち昇る
淡い日々の名残り

孤独に蝕む心の奥底で
過去に照らされた
儚き思い出の窓辺で
育つ植物に
陽の光は絶え間ない祝福を注ぎ込む

蒼の光に閉ざされて
虚空を見つめる瞳に
気泡は優しく身体を愛撫していき
揺らめいた闇に沈んでいく
あなたの面影をいつまでも追いかけている

波乱は底しれぬ恐れに屈し
淋しさは永久の潮の流れに乗って
何処までも漂流していく
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みやすけの詩 沈黙の惨禍

2009年10月02日 | 初期中期の詩
闇に包まれて
無造作に病理は疼きだして
待つ事も、怯えることも
時として残酷に切り刻まれてしまう
炎は焼き尽くす
正論はいつしか大河に埋もれて
腐り、そして臭いを放ち
辺りを茹だる様な漆黒に染めていく
感情は煮え切る人形の哀れな残像をちらつかせ
怒りの不始末に
泣いた顔に群がるように虫は蠢き出す
災厄に感覚は麻痺を呈し
現に何か閑散とした哀しみが
ゆらりと踊るように湧き出して
惨劇に憩いの灯は数知れない
細かな気泡になって空を浮遊する
闇が否応なしに停滞し
連続する業火に蝕まれて
泣き叫ぶ事も
人に懺悔する悦びも
いつしか海に流されて
沈黙する
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みやすけの詩 混沌とした事象

2009年10月01日 | 初期中期の詩
一筋の雨が
枯れた運命のほとぼりに
五月雨のような侘しさを包み入れ
過去の眼差しが
悠遠と煌めく海辺の貝殻のように
幽かな木漏れ日にちらついて
身体を走る奇妙な戦きが
戦慄に途絶える命の叫びが
幾時代もの汚物に塗れながら
寂しさに溺れ、流れていく
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