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ハリセンボンの表皮から、耐久性に優れた超撥水材料を開発

2019-09-18 | 科学・技術
 物質・材料研究機構 (NIMS) は、「ハリセンボンの表皮から着想を得た新しい超撥水材料を開発した」と内藤昌信グループリーダーらが発表した(9月10日)。従来材料の致命的な欠点であった摩耗や変形への弱さが大きく改善され、耐久性が求められる構造材料などへの適応が期待される。本研究成果は、「ACS Applied Materials & Interfaces誌」にて2019年8月20日にオンライン掲載。
 概要
 本研究は、国立研究開発法人物質・材料研究機構若手国際研究センター山内祥弘ICYS研究員と、国立研究開発法人物質・材料研究機構統合型材料開発・情報基盤部門データ駆動高分子設計グループ内藤昌信グループリーダーらの研究チームによって行われた。
 材料表面が水滴を弾く超撥水性は、水滴付着に由来する汚れや凍結、腐食、菌の繁殖を解決する手法として注目されている。超撥水性を発現させるためにはナノ-マイクロメートルスケールの微細な凹凸構造が必要であるが、擦る・捻る・引っ掻くといった外力が加わると、容易に壊れてしまい、直ちに機能が損なわれてしまうという問題があった。
 研究グループは、ハリセンボンの表皮をヒントにすることで、超撥水材料の致命的な欠点であった耐久性を改善した材料を開発した。ハリセンボンの表皮は、テトラポッド型の剛直なトゲ (鱗) と柔軟性に富んだ皮膚という相反する力学特性を持った材料からできている。この複合構造に倣い、テトラポット状の無機ナノ材料を柔軟なシリコーン樹脂中に高密度に充填することで、外力が加わっても凹凸構造が常に表面に露出する超撥水材料を開発することに成功した。
 今回開発した耐久性に優れた超撥水材料は、無機ナノ材料と汎用性樹脂を混ぜて練り合わせるのみで機能が発現することから、従来の樹脂成形や塗装技術を適用することができる。今後、この成果を、流体抵抗を低減するための船底塗料など、“耐久性”がボトルネックとなることで超撥水の実用化が妨げられてきた分野への適用を目指し開発を進める。

 朝から曇り。時々雲が厚くなり、雨が降るのかなと思ったが、降らなかった。最高気温は、24℃程と昨日からは大幅な低下。
 近所のスーパーに行ったら、”イチジク”の果実が売られていた。・・”イチジク”が出る季節となった。
 散歩道沿いの”イチジク”畑の傍を通る。赤くなってきた実(無花果)がチラホラと見える。
 ”イチジク”は雌雄異花で、花嚢内部の上部に雄花、下部に雌花が付く。日本には中国から雌株だけが導入され、雌花のみを付け、壺の形をした果嚢(かのう)の中で花が咲き、外から花は見えない。このため”イチジク”を漢語では”無花果”の字をあてた。
 名(イチジク)の由来には諸説あり、1ヶ月で熟す・毎日1個ずつ熟す「一熟」からの説、中国語の「映日果」での音読”エイジツカ”の転訛説などがある。
 イチジク(無花果、映日果)
 別名:伝来時に、蓬莱柿(ほうらいし)、南蛮柿(なんばんがき)、唐柿(とうがき)
 クワ科イチジク属
 落葉高木
 原産地はアラビア南部。不老長寿の果物とも呼ばれる
 栽培は6000年前頃からと言われ、旧約聖書にも登場する果物
   因みに、アダムとイブが体を隠すのに最初に使ったのはイチジクの葉
 インドから8~9世紀ごろに中国へ、中国から日本に17世紀前半に渡来した
 雌雄異株だが、日本で栽培されているのは雌株のみ。受粉しなくても果嚢が熟す単為結実(たんいけつじつ)の品種である
 葉は三裂・五裂掌状で互生する。浅く三裂するものは江戸時代に、深く五裂して裂片の先端が丸みを帯びるものは明治以降に渡来した。