KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

3月10日

2011年03月10日 | 暮らしのつぶやき
天気 晴のち曇

朝、なんだか部屋でカタカタと音がするので目が覚めた。地震かな、と気づいたがまた少し眠ってしまった・・起きたら、やっぱり地震だった。昨日の昼にかなり長いゆるい地震があって、宮城の方では震度5だったという。その余震だったのだ。
だんだん、地震に対する感覚が鈍くなっていくような。

今日は東京大空襲のあった日。66年も経つのだ。それを覚えている、というのも長く生きている証拠だろうか。
三つ子の魂百まで、と言う。私の記憶の始まりは悲しいことに戦争の恐怖。疎開先(結局そこで育った)の母の故郷が房総半島だったから、東京を襲う戦闘機の通り道の下に暮らしていたことになる。夜毎のB29の爆音は耳に染みついた。目が覚めれば防空壕の中だったり。戦闘機が落ちて山の燃えたのも、焼夷弾の火も、真昼の米軍機の低空飛行も・・恐怖感だけが残っている。
ある日の夜(だったか、明け方だったか)、母の背中から見た海の向こうは、実にきれいな紅い色に染まっていた。「東京が燃えている」と騒ぐ大人のことばは解った。
成長した後も、飛行機の爆音が近くに聞こえると心臓がバクバクしたものだ。かなりのちになってようやく爆音に慣れてきた。飛行機に乗るようになってからかもしれない。

毎年、この日の句は作ることにしている。「戦災忌」が季語なのかどうか異論があるらしい。・・日本中の都市に戦災はあった訳で。でも、私にとっては東京大空襲が戦災忌となっている。
 
かすかなる地震(なゐ)に目覚めし戦災忌 KUMI
コメント (2)
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