KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

認知症は奥深い

2022年01月25日 | 俳句
天気 晴のち曇

珍しく風のない、日差しの暖かそうな日になった。
凄まじい感染者増の勢いが怖いものの、どうしてもドラッグストアへ行きたくて、通院以外の外出久しぶり。といっても駅前までではあるけれど。何本かある駅前の欅の木は、毎年ながらどんどん枝が短くなってしまう。駅前だから欅が大木化するのも様々困ることもあるが、そのためだけに枝を伐り詰めている訳ではない。ムクドリ対策。
ムクドリが夕方になると欅を占拠、塒にするのだ。塒になる枝は少ない方がムクドリ対策には良い。でも夏に緑に覆われない駅前広場は寂しい。


さて、今日は、久々に認知症の元教師のお話。以前、認知症の進行著しい、と書いたのだが、そうではなくかなり前から私の思っていた以上に進行していたようだ。
今、私の前の席で食事をするのは、今月入所したばかりの、やはり元教師。二人は以前のマンションでお隣同志だったのだと聞いていた。新入所者は、耳は遠いが頭はしっかりしている。私の前の席に並んで座り、二人で古い知り合いらしいそんな雰囲気で話をしている。共通の知人の話なども。
ご近所さん同士の話には入っていけないし、二人で楽しそうに話しているので随分親しい仲なのだと思っていた。
ところが今日、入所先輩の元教師が食事を終えたあと、その新入所者の方に
「私、貴女のことを昔から知っていました?」と、突然、言い出したのだ。私も聞いていてキョトン。
「貴女のお話を聞いていると、何だか昔から私を知っていたみたいだけど、私、覚えがないのよねえ・・」うわ・・
年齢的には、新人の元教師の方が若いようだが、彼女、偉い、凄い。感心してしまった。さすがに元小学校教師。(ちなみに、認知症の方は中学校教師)
「あらあら、みんな忘れたの。年とるとそんなこともあるのよね、いい子いい子、そのうちに思い出すわよ」と、彼女の頭を撫で撫でしたのだ。撫でられた方はニコニコしている。「鍵をなくして、鍵やが来るまでわが家で夕飯食べたりしたこともあったのよ、主人が元気だった頃のことだけど・・」
さて、こんなに認知症が進んでいるとは当の本人たちも知らなかったようだ。私もびっくりした。これでは「さっきのおやつは何だった?」くらいの段階ではない。

今日、認知症について「学習出来たこと」は、現在に近い30年くらいの記憶がなくなっても、それ以前のことは覚えているということ。
子供時代のことや教師時代のこと、親と同居していた頃のことばかり語るのは、現在に近い日々は忘れているということなのだ。なるほど・・認知症の症状は色々とフクザツなもの。

冬鳥の塒の木々は駅の前   KUMI   
コメント (6)
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