完成品の様子。見た目はいいのだが...
日テレのバラエティ番組『秘密のケンミンSHOW』が人気らしい。全国の食文化や風習を、おもしろおかしく紹介する番組だ。
このあいだ観たのは、滋賀県長浜市で食べられている[焼き鯖そうめん]というやつ。
香ばしく焼きあげたサバを、砂糖・醤油ベースの濃い煮汁で10分ほど煮て、その汁にソーメンを絡めるという。
焼いたサバはソーメンの隣に供される。一緒に食べるわけだ。
(これをサバ缶で再現できないだろうか...)
筆者は、勃然と思い立ったのである。
使用したのは国分のサバ水煮缶
終売になるという話もあるから貴重品だ
酒、砂糖、醤油にショウガを加えてひと煮立ち
見た目の通り、かなり濃い味付けだ
サバ缶水煮を汁ごと投入。すぐに火を止めた
(焼きサバの場合は10分煮込むという)
ソーメンをちょいと固めに茹で上げて...
サバを引き上げた煮汁に絡める
いい匂いだ。これはウマそうだぞ!
かくのごとし。
結論から申し上げると、これは大失敗であった。
サバの脂、うま味が抜けてしまい、サバを噛むとモソモソ、ぱさぱさする。
本来は美味しいはずの血合いの部分が、生臭くなっている。
サバ缶はそもそも加熱調理済みだ。だから火を止めた煮汁に入れ、加熱せずに味を染み込ませようとしたのだが、それでも脂が抜けてしまったのだ。
ソーメンのほうはどうかというと、これは美味しい。
甘辛い砂糖ショーユ味が、何だか懐かしい。そこにサバのうま味がたっぷり含まれているのだから、文句なしにウマいんであります。
いやはや、読者諸賢よ。
料理というのは失敗と成功の連続でありますなァ。
まるでジンセーそのものではないか。
※料理は失敗だったが、国分のサバ水煮缶が本来は美味しい商品であること、言うを待たない。
内容量:200g
原材料名:さば、食塩
原産国:日本(販売・国分、製造・岩手缶詰)