「朝起きたときに歯ぐきが痛む、歯ぎしりしていると人に言われた……。そんな人は、『睡眠時プラキシズム』と言って、口の中に悪習慣があると考えられます」と話すのは、歯学博士で口腔(こうくう)衛生が専門である江上歯科(大阪市北区)院長の江上一郎先生。いったいどういうことでしょうか。詳しいお話を伺いました。
■歯が折れる、歯周病、肩こり、頭痛……歯ぎしりがモトで起こる症状の数々
――眠っている間に口の中に悪いくせが出るものなのですか?
江上先生 睡眠中、無意識に歯をかみしめたり歯ぎしりをする、食いしばるなどのくせがあり、それが原因で歯、歯ぐきや体に悪い影響を及ぼす習慣を、歯科医療では「睡眠時プラキシズム」と呼んでいます。「口腔(こうくう)内悪習慣」の意味です。
日本人は8~15%が歯ぎしりをしていると言われ、年齢を問わず子供から老人まで幅広く見られます。奥歯をかみしめる、食いしばりも含めて、それらのくせは歯と歯ぐきには強烈な負担をかけているわけです。
――なぜ、寝ている間に歯ぎしりや食いしばりをするのでしょうか?
江上先生 歯ぎしりも食いしばりもくせ、習慣なので、原因は明確ではありませんが、睡眠が浅いときに起こりやすいことが分かっています。さらに、ストレスがあるとき、飲酒後などは熟睡しにくいため、歯ぎしりなどをしやすくなります。
また、喫煙や遺伝なども原因の一つとして指摘されています。睡眠時無呼吸症候群でも、無呼吸状態のときに高い頻度で歯ぎしりが起こることが報告されています。
――「歯ぎしりはくせだから仕方がない」という人もいます。何か問題を引き起こすのでしょうか?
江上先生 確かに「たいしたことはないだろう」と放っておく人が多いようですが、そのままにしておくと口の中のトラブルにとどまらず、顎(がく)関節症や肩こり、頭痛などさまざまな症状を引き起こします。
通常であれば、奥歯にかかる力は最大で自分の体重程度ですが、睡眠時など、無意識のときでは「これ以上かむと歯が壊れてしまう」という抑制がきかないため、結果として想像以上の力が加わることがあります。
放置していると歯が削れたり、折れたり、割れたり、歯周病悪化の原因になることもあります。また、治療後の差し歯が破損したり、詰め物が脱落することもあります。単なるくせでは済まず、治療が必要なことも多いわけです。
特に、近ごろ人気が高いセラミックスを使った歯は、天然の歯や金属に比べてもろいので、気を付けましょう。
――では、睡眠中の無意識の時間に、どうすれば歯を守れるでしょうか?
江上先生 ストレスを抑え、生活習慣を見直すことで睡眠が安定し、予防できる可能性があります。 就寝前はリラックスタイムをとって、自分の好きなことを楽しんでください。また、あごや頬(ほお)の筋肉をよくもみほぐすようにマッサージをして、筋肉をリラックスさせましょう。
ほかにも、昼間、歯をかみしめていることに気が付いたときは、深呼吸をお勧めします。リラックスをして自律神経を整えるためです。また、歯と歯の接触が少なくなるよう、ガムをかむことも効果的です。
――睡眠時プラキシズムの症状が深刻な場合、治らない場合は、どうすればいいでしょうか?
江上先生 睡眠時にマウスピース(スプリント)を装着するという方法があります。歯科で樹脂製の歯科用マウスピースを作製できますので、かかりつけの歯科医に相談してみてください。
歯を擦り合わせることで起こる歯やかぶせ物、詰め物の摩耗を防いだり、歯にかかる力を分散させて歯の負担を軽減することは可能です。
マウスピースは数カ月に1回のメンテナンスが必要ですが、健康保険が適用されるので、3割負担の場合、6,000円程度でつくることができます。
朝起きたときに、「あごが疲れている、または、痛い」、「あごの関節が引っかかる」、「歯が削れている」、「肩こりがひどい」、「頭痛がする」といった症状のある人や、歯ぎしりを指摘された人は、歯科医に相談することをお勧めします。
――ありがとうございました。
放置しがちな歯ぎしりですが、一見、無関係に思える頭痛や肩こりまでも引き起こす可能性があるということです。朝、起きたときの症状のチェック、また家族らの声を聞いて、睡眠中の習慣を改善する必要がありそうです。
監修:江上一郎氏。歯学博士。専門は口腔(こうくう)衛生。江上歯科(大阪市北区中津)院長。http://www.egami.ne.jp/ TEL:06-6371-8902
(岩田なつき/ユンブル)
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■歯が折れる、歯周病、肩こり、頭痛……歯ぎしりがモトで起こる症状の数々
――眠っている間に口の中に悪いくせが出るものなのですか?
江上先生 睡眠中、無意識に歯をかみしめたり歯ぎしりをする、食いしばるなどのくせがあり、それが原因で歯、歯ぐきや体に悪い影響を及ぼす習慣を、歯科医療では「睡眠時プラキシズム」と呼んでいます。「口腔(こうくう)内悪習慣」の意味です。
日本人は8~15%が歯ぎしりをしていると言われ、年齢を問わず子供から老人まで幅広く見られます。奥歯をかみしめる、食いしばりも含めて、それらのくせは歯と歯ぐきには強烈な負担をかけているわけです。
――なぜ、寝ている間に歯ぎしりや食いしばりをするのでしょうか?
江上先生 歯ぎしりも食いしばりもくせ、習慣なので、原因は明確ではありませんが、睡眠が浅いときに起こりやすいことが分かっています。さらに、ストレスがあるとき、飲酒後などは熟睡しにくいため、歯ぎしりなどをしやすくなります。
また、喫煙や遺伝なども原因の一つとして指摘されています。睡眠時無呼吸症候群でも、無呼吸状態のときに高い頻度で歯ぎしりが起こることが報告されています。
――「歯ぎしりはくせだから仕方がない」という人もいます。何か問題を引き起こすのでしょうか?
江上先生 確かに「たいしたことはないだろう」と放っておく人が多いようですが、そのままにしておくと口の中のトラブルにとどまらず、顎(がく)関節症や肩こり、頭痛などさまざまな症状を引き起こします。
通常であれば、奥歯にかかる力は最大で自分の体重程度ですが、睡眠時など、無意識のときでは「これ以上かむと歯が壊れてしまう」という抑制がきかないため、結果として想像以上の力が加わることがあります。
放置していると歯が削れたり、折れたり、割れたり、歯周病悪化の原因になることもあります。また、治療後の差し歯が破損したり、詰め物が脱落することもあります。単なるくせでは済まず、治療が必要なことも多いわけです。
特に、近ごろ人気が高いセラミックスを使った歯は、天然の歯や金属に比べてもろいので、気を付けましょう。
――では、睡眠中の無意識の時間に、どうすれば歯を守れるでしょうか?
江上先生 ストレスを抑え、生活習慣を見直すことで睡眠が安定し、予防できる可能性があります。 就寝前はリラックスタイムをとって、自分の好きなことを楽しんでください。また、あごや頬(ほお)の筋肉をよくもみほぐすようにマッサージをして、筋肉をリラックスさせましょう。
ほかにも、昼間、歯をかみしめていることに気が付いたときは、深呼吸をお勧めします。リラックスをして自律神経を整えるためです。また、歯と歯の接触が少なくなるよう、ガムをかむことも効果的です。
――睡眠時プラキシズムの症状が深刻な場合、治らない場合は、どうすればいいでしょうか?
江上先生 睡眠時にマウスピース(スプリント)を装着するという方法があります。歯科で樹脂製の歯科用マウスピースを作製できますので、かかりつけの歯科医に相談してみてください。
歯を擦り合わせることで起こる歯やかぶせ物、詰め物の摩耗を防いだり、歯にかかる力を分散させて歯の負担を軽減することは可能です。
マウスピースは数カ月に1回のメンテナンスが必要ですが、健康保険が適用されるので、3割負担の場合、6,000円程度でつくることができます。
朝起きたときに、「あごが疲れている、または、痛い」、「あごの関節が引っかかる」、「歯が削れている」、「肩こりがひどい」、「頭痛がする」といった症状のある人や、歯ぎしりを指摘された人は、歯科医に相談することをお勧めします。
――ありがとうございました。
放置しがちな歯ぎしりですが、一見、無関係に思える頭痛や肩こりまでも引き起こす可能性があるということです。朝、起きたときの症状のチェック、また家族らの声を聞いて、睡眠中の習慣を改善する必要がありそうです。
監修:江上一郎氏。歯学博士。専門は口腔(こうくう)衛生。江上歯科(大阪市北区中津)院長。http://www.egami.ne.jp/ TEL:06-6371-8902
(岩田なつき/ユンブル)
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