ユーロ、対ドルで１年４カ月ぶり安値 対円も97円台前半

11日昼ごろのニューヨーク外国為替市場でユーロがじりじりと下げ幅を拡大している。対ドル相場は一時１ユーロ＝1.2662ドルと、2010年９月10日以来約１年４カ月ぶりの安値を付けた。対円でも一時１ユーロ＝97円44銭と、９日に付けた約11年ぶりの円高・ユーロ安水準（97円28銭）に接近した。欧州中央銀行（ＥＣＢ）定例理事会やイタリア、スペインの国債入札を翌12日に控え、前日までユーロを買っていた市場参加者が持ち高調整の売りを出しているという。

　ユーロ崩壊を防ぐために「ＥＣＢがより積極的に関与すべき」という有力格付け会社幹部の発言などを手掛かりにユーロが売られた欧州市場の流れを引き継いでいる面もある。

　正午（日本時間12日午前２時）現在、ユーロの対ドル相場は１ユーロ＝1.26ドル台後半と、前日終値の1.27ドル台後半から水準を切り下げている。対円は前日比65銭円高・ユーロ安の１ユーロ＝97円50～60銭で推移している。