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円売り圧力根強く 経済の構造的な変化響く

2014年12月05日 07時25分54秒 | 経済
 7年ぶりの円安・ドル高水準となったが、経済構造は大きく様変わりしている。為替が大きく影響する輸出は、2008年のリーマン・ショック後の落ち込みから回復が遅れている。

 貿易面を前回1ドル=120円をつけた7年前と比べると、輸出は70.9兆円(13年度)と07年度の85.1兆円から大きく減った。大手製造業が生産拠点を海外に移しており、円安でも輸出が伸びにくくなっている。一方で13年度の輸入は84.6兆円と07年度の75兆円から増えた。

 円安が進めばかつては輸出が増えて経済活動が高まった。ただ日本の産業の柱だった自動車や電機は、生産拠点の海外移転を加速している。テレビ、パソコン、携帯電話の国内出荷に占める輸入品の割合も、07年に21%だったが14年は50%(4~6月期)まで上昇した。

 物価に影響を与える原油価格は落ち着いている。ニューヨーク原油先物価格(WTI)は1バレル67ドルと約75ドルだった07年に比べ下落傾向だ。円安による日本の輸入コストの上昇圧力は、足元の原油安が和らげている。株価はほぼ横ばい。4日の日経平均株価の終値は1万7887円と上昇傾向にあるが、7年4カ月前は約1万7700円だった。

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