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中国9省でデフォルト 300兆円超の債務爆弾 借り手と貸し手の連鎖破綻危機

2014年06月27日 07時45分18秒 | 経済
 中国経済の「債務爆弾」が火を噴き始めた。借金を返せず、債務不履行(デフォルト)に陥る地方政府が続出しているというのだ。地方政府が抱える債務は、正規の銀行融資ではない「影の銀行(シャドーバンキング)」から借りた高金利の資金を中心に300兆円を超えるとされ、今後もデフォルト続発は避けられそうにない。

 25日付の中国紙、第一財経日報によると、中国審計署(会計検査院に相当)が地方政府を対象に行った債務状況調査で、今年3月末までに9省で合計8億2100万元(約134億円)の債務が償還期限を過ぎても返済されず、デフォルトに陥った。

 審計署トップが24日、全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会で行った予算執行と財政収支報告で明らかにした。省名など詳細は明らかにされなかった。財政が悪化した9省で計579億3100万元分は債務借り換えなどで返済したが、最終的に8億2100万元分は償還期限が過ぎても返済できなかったという。

 銀行から直接融資を受けることや債券を発行することが原則としてできない中国の地方政府は、ペーパーカンパニーを通じて「影の銀行」から高金利の資金を調達し、不動産や建設インフラに投資してきた。ところが経済の減速や不動産価格の下落を受けて、借金が返せなくなっているのが現状だ。

 地方政府が抱える債務は総額300兆円超にのぼり、中国財政省によると、そのうち約半分が3年以内に返済期限を迎えるという。特に今年は債務の22%が返済期限だ。

 一方、貸し手にとっても事態は深刻で、中国人民銀行(中央銀行)は、金融機関の「破産条例」制定へ検討を始めた。影の銀行による金融商品のデフォルト続発に備えた仕組み作りも急ぐ。借り手と貸し手の連鎖破綻危機が迫っている。

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