現在メインで使っているオーディオのスピーカーはダイヤトーンDS-77Zという30年以上前の3ウエイスピーカーです。
ウーハーは31cmで重さが29kgもある大きなものです。
これは30年ほど前、近所の道楽ボーズが買ったもののすぐに飽きてしまい、もっと高いものに買い替えたくなって、安価で引き取ってくれとうちに持ってきたものでした。
その当時、我が家のスピーカーは大学時代にアルバイトで買ったコーラルX-IIIという21cmウーハーの小型スピーカーでしたが、DS-77Zに取って代わられそれ以来30年間TVのサブスピーカーとしてリビングに置いてありました。
3年前にプリメインアンプを新調してDS-77Zのセッティングも色々試し、現状ベストの状態で音楽を聴いていて不満はないのですが少々飽きてきました。
また新しいアンプにX-IIIを繋いだことがないので、どんな音で鳴るのか試したくなってきました。
思い立ったが吉日、先週の日曜日の午後に10年前にウッドデッキを改築した際に取っておいた、廃材でスピーカースタンドを作りました。
小さいのでリスニングポイントまで持ち上げるためです。
いわゆる598クラスのDS-77Zの定価は当時1本6万円で、X-IIIの定価は2本で6万円でした。
それを秋葉原の石丸電気で4万5千円まで値引きしてくれたので購入。
当時は電気製品を秋葉まで買いに行き、店頭で値段交渉をするのが常識でした。二十歳前のガキでさえ。
X-IIIのオーディオ雑誌の評価は、非常に元気に鳴るハイCP機というものでした。
プリメインアンプ:デノンのPMA-1600NEはスピーカーの出力がA/B2系統あるので、BにX-IIIをつなぎました。
いつもセッティングに使っているハイレゾの曲を流してみると、DS-77Zと非常によく似た音質です。違いが判らないくらい。
ここで???
DS-77Zも一緒に鳴ってるじゃないの。だから同じような音なのか。
なんと、このPMA-1600NEは出力がA/B2系統あるのにAとBの切り替え(ON/OFF)スイッチが搭載されておらず、4本同時に同じ音を鳴らすことしかできないのです。2系統あっても1セットしか接続できないなんて。
馬鹿じゃないのか。バイワイヤリングでしかできないのです。
最初は信じられずネットで調べて初めて理解しました。
スピーカーを変える際は導線を抜き差しするしかないのです。
しようが無いので当分はDS-77Zはお休みしてもらうことにして導線を抜きました。
改めて試聴するとX-IIIはなかなか良い音で鳴るのでした。
第一印象は少しレンジが狭いかな、と感じました。でもすぐに慣れてしまいます。
ミッドレンジのボリウムをプラス方向に振ると、情報量は増える感じですがキンキンうるさくなるので、中央付近が良い感じ。
ロック、ポップスは得意でボーカルの表現はDS-77Zより艶めかしい感じがするほど。
しかしオーケストラを鳴らすのは得意ではなくて、低音の響きがかなり不足して物足りません。
「新世界から」の第4楽章出だしの低い弦の音などは、もっとドスの効いた響きが欲しいと思いました。
当分の間色々セッティングをいじって楽しめそうです。
40年前のスピーカーでも十分楽しめました。
40年前の骨とう品でこんななら、現代のスピーカーはどんなに凄いのだろうかと試してみたくなってきました。
少し大きな地震があるとスタンドから落下しそうなので、聴き終わると床に降ろしておくのが少々面倒です。