模型と魚釣り

インドアはプラモデル。アウトドアなら海釣り。田舎暮らしのジジイの日記。
アイコンはボーダーの愛犬みぃちゃんです。

晩秋の北海道で呑むこと

2024年11月04日 | お出掛け

10月後半になって急に寒くなり、朝の通勤時には10℃を下回る日もでてきました。
9月の鹿児島旅行が楽しかったのか、そのすぐあとに嫁が「三ツ星ホテル素泊2泊&中部国際-新千歳往復航空運賃¥32,000/人」という格安ツアーを見つけてきたので行くことにしました。
特に目的は無く、ただ美味いものを食べて飲むだけのグータラ旅です。
これも子供が免許を取って1人で留守番と犬の世話ができるようになったからこそ。


第1日目:空港島に泊まること
フライトが7:40と早いので、当日自宅から出発では間に合わないため空港まで歩いて数分のビジネスホテルに前泊しました。
せっかく街に出るなら遊ぼうということで、出身校の試験監督のアルバイトで出掛ける息子の車に便乗して8時前に家をでました。
切符はこれ。¥2,520也。

10時過ぎに名古屋駅に到着。駅近くの柳橋市場に向かいます。
朝食を抜いてきたので、市場にある食堂でブランチにしようと、開店の11時まで時間潰しします。
柳橋市場は東京のアメ横のように年末の買い出しで賑わうと聞いていたので、どんな店があるのか見て回りました。

天ぷらとワインの店「小島」は人気店ということでしたが、早めに来たおかげで一番に入店できました。
旅立ち前夜祭の乾杯の一杯目はエーデルピルスをタップで頂きました。
サッポロエーデルピルスは30年以上前に350ml缶で飲んだことがあります。
いつの間にか消えてしまいましたが、現在でも業務用として生き残っているんですね。
ホップが香り、苦みの強いピルスナータイプで美味しいのです。

すぐにワインに切り替えて赤も白もスパークリングも。
創作天ぷらの美味しいお店です。揚げた海苔にイクラを乗せたもの。
アマダイを鱗を付けたまま揚げたものとレンコンのはさみ揚げ。

市場内ということもあり魚介のネタが豊富。
この日の日替わり白身魚はハモでした。
ハモの天ぷらは初めて食べましたが、骨を全く感じず美味い。
アナゴ、ハモの順に食べましたが両方とも弾力があるところが似ていますが、ハモの方が脂が少なくアッサリしている感じ。
大満足でした。
店を出て酔い覚ましにフリー区間最東端の二川駅近くにある「のんほいパーク」という豊橋市の動物園を散策しました。

炎天下ではなく薄曇りで暑くもないコンディションだったせいか、いつも寝ている印象のライオンも含め、動物が活発に動いていて見物には良い日でした。
北海道に備えて上着を着てきたので、歩き回るとうっすら汗をかくほどでした。

16時近くまで園内をブラブラして、空港島に向かうため名鉄とのジャンクション金山駅まで戻ります。
フリー切符を使わず通常料金ならば軽く¥4,000を超えるので十分元を取れました。
名鉄で中部国際空港を目指しますが、ホテルが素泊りなので常滑駅で下車し夕食です。
「よなよな」という駅近くの居酒屋さん。

旅行中は野菜不足になりがちなので野菜を中心に。
何を食べても間違いないお店でした。次もここにしよう。

カツオ、コハダ、シオ、マダイ、シマアジ、タコだったか。
隣の客に運んできた時の刺身盛りの説明でホウボウと言っていたのを盗み聞きしたのでうちも頼んだのですが、もう品切れだったようです。

第2日目 札幌泊
予定通り離陸しました。北東に向かい安曇野上空を通過して日本海に出てから秋田あたりで折れて太平洋に向かいます。
下界は曇り空でしたが上空は晴れており、下呂あたりでは富士山が雲上に顔を出しました。

千歳は到着した9時過ぎで気温7度。
愛知県よりも10℃近く寒いですが、薄い上着で丁度良いくらいです。
千歳線の車窓から見ると紅葉は盛りをやや過ぎたくらいでしょうか。

大都会札幌の郊外にこんな原野があるのが北海道らしいですね。そりゃヒグマもいるわ。

最初の目的地はサッポロビール園です。
北海道へは学生時代から自転車ツーリング、バイクツーリング、国鉄北海道周遊券、スキーツアーほか、結婚してからも何度か訪れていますが、王道の「サッポロビール園でジンギスカン」の経験がありません。
今回は初心にかえってここから、ということで予約してありました。

てっきり体育館のような天井の高い大ホールで、ドイツの民族衣装を着たウエイトレスが大ジョッキを何杯も抱えて歩き回っているワイワイガヤガヤの雰囲気で飲むものだと思っていましたが、まったく違いました。
少し高級な郊外のレストランという感じです。

ここでもエーデルピルス、ソラチ1984他の生ビール3杯ずつを頂きました。

ジンギスカンはラムの色々な部位の盛り合わせにしました。
こんなに食感や味に個性があるとは知りませんでした。覚えられないけど。
モヤシを中心にした野菜と肉はこれだけでおなかいっぱいです。
ジンギスカンをおかずに大盛ご飯を食べていた頃が懐かしい。時間はあるけどお金がない時代。
今は両方あるけど身体がついていかない。

札幌市内を散策しながら中島公園にあるホテルに向かいます。
苗穂駅の反対側にアウトドアショップが多く入ったサッポロファクトリーというショッピングモールがありました。
街は紅葉で美しい。
15時になったのでスイーツタイム。
モール内のテラスで余市リンゴのアップルパイとシフォンケーキ、ソフトクリーム。

アウトドア用品も昔に比べるとオシャレになって高くなったなあと思いました。
モノの値段に対する感覚が30年前からあまり更新されていないようです。

2Km以上歩いて時計台に到着。
大学2年の夏休みに自転車で来て以来なので40年ぶり。
その時は札幌駅の軒下で寝袋を敷いて寝たのでした。同業者が何人もいました。

ここはあんまり変わっていないような気がします。
少々疲れたので大通駅から中島公園駅まで地下鉄にしました。
それが正解。地上に出ると雨が降り出していました。
ホテルに駆け込んで大浴場で疲れをとり、夕食まで昼寝しました。

ホテルで傘を借りて外出しました。
夕食はすすき野の「いさり」という海鮮が評判の居酒屋。
最近は予約しないでフラっと店に入る、というのは無理ですね。特に評判の良い店は。
あとから来た客は予約でいっぱいと、何組も断られていました。

北海道でもホッケは¥2,000近くしました。自分の感覚では¥680なのに(アップデートしてないから)
昔からは考えられないほど高級魚ですね。
翌日小樽のスーパーでこのサイズの値段を見たら¥1,000もしたので、焼いて店で¥2,000で出すなら頑張ってくれてるんだと思います。
じゃがバタに塩辛は北海道の定番。

「ニシンの切り込み」という麴漬けも郷土料理。ブランドによって塩分や甘さに多少の差がありますがハズレが無い好物です。
日本酒の種類も豊富で良いお店。
出羽桜大吟醸と出羽鶴。北海道産ではないけど。

満腹、大満足で21時過ぎに寝ました。

第3日目 小樽泊
翌朝、5時起きで大浴場で朝風呂。
すすき野に深夜0時から朝10時までやっている「しゃらら」というスープカレーの店を見つけてありました。
小雨降る中ホテルから歩いて6時前に入店。予約しませんでしたが、結構混んでます。

手前のスープカレーは定番のチキンで、奥のは季節限定の4種のキノコです。
ハートランドビールで幸せな朝食。
2泊目は小樽運河前のホテルなので荷物をまとめてチェックアウトです。

ホテルの駐車場にあった車のナンバーはほとんどがレンタカーのものでした。
今回、レンタカーを使用しなかった理由は昼飲みできないことの他に、北海道は内地の人間が抱いているイメージ以上に広大で都市間の距離があり、車で移動すると車に乗りっぱなしでドライブしに来たみたいになってしまうからです。
例えば札幌から旭山動物園の道のりは140Km弱で、東京-日光と同じくらいの距離です。
普通この距離をレンタカーで行かないでしょ。

いくら下道の巡航速度が速く郊外はあまり渋滞しない北海道でも、移動自体を楽しめなければ短い旅程のなかで移動時間の割合が多すぎると思います。
それはそれで北海道の広大さを楽しめるのですが、もう何回も来て十分わかっているので、今回は札幌-小樽という狭いエリアを公共交通機関で移動することにしたのです。
小さい子供がいたり人数が多ければ車もありでしょうが。


この日は札幌駅を8時過ぎに出る積丹半島巡りの定期観光バスを予約してありました。
バスの車窓は紅葉でまさに錦秋というのがふさわしく、快晴でないのがやや残念ですが降ったり止んだりのおかげで何度も虹が掛かるのを見ることができました。

大型観光バスに10数名の客なので、空いている席を右左に移動しながら景色を眺めました。
車内でビールを飲みながらガイドさんの説明を聞き、のんびり移動中も楽しめます。

海は時化て大荒れ。とても釣れそうにありません。
時折小雨が降りましたが、散策の際にはタイミング良く止んでくれて幸運でした。

積丹半島の先端はふたコブになっていて、東の先端が島武意海岸です。

東西ふたコブの間にある「岬の湯しゃこたん」で昼食と温泉入浴でゆっくり休憩。

西のコブの先端、神威岬はこんな感じ。
オフシーズンなので観光地は売店も閉鎖で、バイクの連中もおらずゆっくり散策できます。

風が強く荒れていたので有名な積丹ブルーの海は観られませんでした。
夕方小樽に戻って酒蔵見学と試飲会で締めます。

バイクツーリングしていた若い頃は、団体観光バスから赤ら顔で降りてくる中高年の群れを見て「ああはなりたくない」と思っていましたが、いつの間にかこちら側になっていました。
強風小雨の中カッパを着て滑りそうな路面を気にしながらバイクを運転し、観光地を駆け足で見ていくようなツーリングはもう二度としないと思います。試飲もできないですから。
バスの乗客の大半は一人旅の中高年で、女性の方が多いようでした。
ガイドさんはベテランでよく勉強しており、道中ずっと案内してくれました。
当初¥8,800は少々高いかと思いましたが、食事付きで8時間以上楽しめることを考えると釣り船より安いと納得。


この酒蔵で札幌に戻るバスと別れ、小樽の街を散策しながら本日のホテルに向かいました。
小樽の飲み屋は月曜日休みが多く、観光客も少なそうだったので予約なしで夕食の店を探しました。
運河近くのホテルと駅の間くらいにある「魚心」という地元の方が行くような居酒屋にしました。

生ビールは小樽の地ビールですが、日本酒は吟醸とかではなく銘柄も知らないような普通のもの。
ここでもつまみはニシンの切り込みから。
ポテトサラダのようなのは意外なおいしさのおからのサラダ。

ヒラメの刺身まで食べても今旅行の夕食では一番安いお会計でした。

店を出て時間が早かったので、駅裏にある生協スーパーに行き小樽らしいものを物色。
ニシンの切り込みもあったけれど、要冷蔵なので我慢しました。
ホテルに帰る途中、間違って路地に迷い込んだらワインとチーズの店がありフラフラと入ってしまいました。

チーズと生ハムをつまみに2人でグラスで10杯近くワインを飲み完全にできあがりました。
ルーマニアやギリシャなどあまりポピュラーでない産地の個性的なワインも楽しめて大満足。

ここだけでお会計¥17,000で最も高い夕食となりました。

第4日目 神戸空港に飛ぶ
この日の朝食は早朝からやっているラーメン屋を予定していたのですが、前夜飲み過ぎたので起きられず。
市場めしにしようと南樽市場まで歩きましたが9時からしか開いておらず、カフェのケーキセットで軽く済ませホテルに戻りました。
帰りのフライトが15:30なので早めのランチにすることに。
小樽運河に面した倉庫に「小樽ビール醸造所」があるので、開店の11時に一番で入りました。
建物の中には設備があって実際に醸造しており、レストランも含め建物中に独特な麦芽の醸造香が充満しています。

ピルスナーとヴァイツェンでスタート。
やっぱり地ビールは醸造所のタップで飲むのが一番美味しいです。

定番のヴァイスブルストはやめてポークとチキンレバー入りの田舎風テリーヌ。
ビールグラスの陰に見える小さなショットグラスで、食欲を増進するというシュナップスという強いスピリッツをあおって胃を刺激します。


ドイツ風ピザ。これが思ったより軽くて美味しかった。
宅配ピザ屋のようなベタベタで重たいのとは真逆な年寄り好み。

軽く飲んで早め切り上げに空港に向かいました。

新千歳空港でお土産を買っていたら小腹が空いたので、道内各地のラーメン屋が10軒ほど軒を連ねるラーメン道場に入りました。
函館のあじさいという店にしました。以前、函館の朝市で働いている女の子に「函館じゃここが一番」と聞いていたので。

定番の塩と変化球の白みそにしました。
食べきれないと困るのでビールは止めときました。

アッという間の北の大地でした。勇払原野も紅葉で真っ赤。

飛行機は時間通り離陸しましたが、中部国際空港に降りる段になってトラブル発生。
直前に着陸した機が鳥と衝突し滑走路を散らかしてしまったので、清掃のあいだ再上昇し空中待機することになりました。
ところが思ったよりも片付けに時間が掛かり燃料が不足するので、神戸空港に一旦降りて燃料補給することに。
神戸の夜景を観ることになりました。
神戸空港って山の中の三田の方にあるのかと思ったら、ポートアイランドの先にあるんですね。
ホテル代を出してくれるなら三ノ宮で飲むのも悪くないと思いました。

搭乗前にラーメンを食べておいて正解でした。余裕で待てます。
神戸空港では機内に閉じ込められて出られなかったので、給油が終わって再度離陸する前にトイレ渋滞。
立った全員が済ませて着席するまで30分以上ロスしました。
シッコが漏れるとか言ってCAに大声を出すジジイがいて見苦しい。
ラーメン屋でビールを飲まなかったので、トイレは中部国際空港まで我慢できました。
予定より3時間以上遅れて、やっと家に着いたのは23時過ぎ。
駅までアッシー君を呼び出して帰宅。
そして生協スーパーで買った小樽ビールで無事の乾杯。

翌日、休暇にしてなかったので朝のつらかったこと。
もっと歳を取ったら、こんな好き勝手に飲んで食う旅はできないと思う(今だって胃薬は必携)ので、趣味でも年齢を考えた優先順位を付けて実行しないといけないなと思いました。
この4日間で体重が2Kg増えました。
4日間は毎日18,000~19,000歩も歩いたのにです。戻すのに2週間は掛かります。


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