誰にどのように読んでもらうかを意識する
文書づくりの授業の冒頭で、よくやる実習があります。
自己紹介を、相手と状況を変えて、やるとするとどうなるかを考えてみてください、というものです。
・一対一の場合、一対多の場合
・幼稚園児相手の場合、就職面接の場合
・相手がかなり離れたところにいる場合
・切迫している場合
などなど、実にさまざまなケースが出てきます。そして、たかが「私は誰々です」。これが、実にさまざまに表現されます。
相手が目の前にいれば、黙っていても、その場にふさわしい表現ができます。
ところが、文書づくりとなると、伝えたい相手は、通常は、目の前にはいません。ついつい、相手、相手の状況に配慮しない文書をつくってしまうことになりがちです。
内容からして、たとえば、低学年向けと高学年向けでは、また家でじっくり読んでもらうか壁新聞のようなもので表示するかによって、表現の仕方、場合によっては内容さえ変える必要があります。
たとえば、低学年には文字を減らしてイラスト中心にしたり、ウイルスの話は省く、といった工夫が求められます。