●漢字ど忘れ対策
「ど忘れ状態に陥ったときの対策」
○ど忘れ状態になったら、思い出せることをあれこれと書き出してから一時的に思い出すのをやめる。
漢字書字に限らない。人名や固有名詞のど忘れでも同じであるが、焦れば焦るほど思い出したい情報はブロックされていまうのが、ど忘れの特徴である。しかも、思い出すべきものの部分的、周辺的な情報だけが湧き水のごとく出てきて、ますます混乱してしまう。これが状況をますます悪くさせる。
そこで、ど忘れ状態に入ってしまったら、思い出せることをひらがなや漢字の一部だけでも書いておいて、しばらくほっておく。試験の時なら、それが試験終了までに思い出せたら、ラッキーくらいの開き直った気持ちになると、逆に、うまく思い出せることがある。
想起は、ストレス、とりわけ、時間切迫に弱いところがある。
余談になるが、小論文などの採点で、誤字脱字はたちどころに減点の対象になる。本当は、何がかかれているかのほうが大事、したがって減点はしないとの主張をかつてしてみたことがある。しかし、「漢字くらいまともに書けないで、何が論文か」との主張に負けてしまった。かくして採点では、誤字脱字はしっかりと減点対象にされてしまう。
○周囲の人に助けてもらう
よくある笑い話に、目の前にいる人の名前が出てこないとき、「お名前はえーと?」とやる。「カイホです」との答えを引き出したら、「いやー、下の名字のほうが思い出せなくて!」とやる。すると、
「ヒロユキです」という答えが返ってきて、自分も相手も傷がつかずに一件落着。
ど忘れ対策には、状況が許されるなら、周辺にいる人をうまく使うことである。
そのためには、ど忘れは誰にでもおこる普通の現象であることの認識を持つこと、したがって、お互いさまであることをお互いが認めるようにすることである。そうすれば、気楽に、ど忘れを解消することができてハッピーな認知的生活を送れる。
我が家ではこれを実践している。ひどいときは?、お互い、電話でやることもある。昨日は、家内からの電話「蒸気で身体を暖める風呂はなんて言うの?」。筆者の回答は「蒸し風呂、というより、サウナかな」。家内「そうそう、サウナ!!」。
部分的な手がかりを口に出すこと(外化)の効果もある。口にだしたとたん、正解に気がつくこともある。