天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

天下りは是か非か

2009年08月13日 | 駄ネタ
昨日の午後、退屈だったのでニコ動を何となく見ていたら、動画上部の広告バナー欄に
「16時半から麻生首相×鳩山代表の党首討論会生中継」というテロップが躍った。

ほえ?新聞のTV欄にはそんな番組はなかったような?NHKでも放送しないのか?
といぶかりながらも興味津々でバナーをクリック。
かなり重たいけど、何とか動画が見られる模様。
よしよし。お互い何を言うつもりなのか聞き比べるいい機会だな♪

こんにちは!自称「保守派の右寄りニート主婦」です♪
そんな訳で、本日の日記は左巻きの方、日本国籍ではない方、反日の方、革新派の方、
日教組、および民主党幹部またはそのご家族の方の閲覧はオススメしません!←またかよ(^-^;


党首会談の模様は夜にテレ朝の報道ステーションをチラリと見たら
上手い具合に鳩山氏の痛い発言をカットして「政治家として至らない麻生を叱責する鳩山」
という印象操作をしたビデオ編集がしてありました(笑)
まあ、そんな事はどーでもいい。どうせ今度の選挙で民主党が第一党を取るんだろうし。

私が問題にしたいのは、コレは自民・民主の両党がクチにしているけど「官僚の天下り禁止」

特に民主党は、今回の総選挙の政党公約として高速道路の完全無料化と子供手当ての支給があり、
その財源として「官僚の無駄遣いのカットと公務員の削減、天下りの完全撤廃」をして
それで浮き上がる資金を当てると言っている。
官僚の無駄遣いをどうやってカットさせるのか、具体的な方法について何も名言していない点や
公務員の削減とはリストラなのか?地方に丸投げなのか?(←この点は麻生氏もツッコミ入れてた)
更にそれを本当に断行出来たとしても、民主党がマニュフェストに挙げている項目の
1つですら実現出来るだけの資金は捻出できないだろうと想像に難くない訳だが(苦笑)、
私がもっと気になったのは

鳩山氏は麻生氏に「結局今の段階で官僚の天下りはなくなっておらず、コレを完全に
なくす事で相当額の資金が浮く」という事を何度もクチにしていた事。
要するに鳩山氏は、官僚の天下り先の謎の協会や団体も一切合財処分しようという事だろう。
それから「今の政治は官僚がたたき台から原稿等を全て作り、政治家はそれを発表しているだけ。
この体質がなくならない限り、官僚と政治家の馴れ合いや癒着はなくならない。
私はそういう官僚政治体質を抜本的に改革するべきだと思っている」
・・・という主旨の発言をしていた点だ。


日本を動かしているのは政治家ではない。官僚だ。
今日本で一番頭のいい人達が官僚となって国の根幹を支えているといっていい。
異論は色々あるだろうけど、私は常々そう思っている。
鳩山氏はその官僚達をバッサリ斬るという。有り得ない事だ。
官僚に今までお任せしていた事を、全て自分達で各方面に根回しをして作り上げるって?
そんな事が貴方達に出来る訳がないでしょうよ。
貴方達と官僚の皆さんとでは頭の出来も能力も違い過ぎる(苦笑)

霞ヶ関で働く高級官僚達は、本当に恐ろしい程頭が良いし能力が高い。
しかも彼らは超人並に働いている。殆ど寝る時間がない位に日々激務をこなしている。
ダーが東京本部にいた際に、あるプロジェクトで霞ヶ関の某省庁の官僚と遣り取りをする事が
あったそうだが、その官僚から送られてくるメールの送信時間はいつもAM3時4時だったそうだ。
そして翌日朝10時の会議には一分の隙もない服装で出席し、物凄い頭のキレで発言してくる。
「あいつら、本当にいつ寝てるんだか不思議で仕方ない」とダーはよく言っていた。

しかも彼らはあくまでも「国家公務員」だから給料が恐ろしく安い。
彼らの頭脳、彼らの働き振りが民間企業で生かされれば、彼らは安々と年収5~6000万、
外資系企業等に勤めればその数倍、数十倍も稼げるだろう。
ところが彼らは公務員だから、どんなに頑張っても大した給料は貰えない。

日本のTOP頭脳が集められているのに、激務な上に薄給。
では何故そんな劣悪な環境なのに彼らは官僚となって、そして日々激務に耐えるのか。

それは兎にも角にも彼らが「この国を動かしているのは我々だ」という自負があるからだろう。
官僚の事を悪く言う人も多いし、実際僅かの悪徳官僚が存在しているのも事実。
だけど多くの官僚達というのは本当に「日本」という国を愛していて、日々「日本」の為に
その頭脳と体力の全てを捧げ続けているのだ。

彼らが薄給に耐えるもう1つの理由として「天下り」というのがあるだろう。
働き盛りの現役時代、本当に命を削る思いで国の為に働き、自分が国を動かしているのだという
自負だけでロクなご褒美も貰えずに突っ走って来た。
せめて、ようやく現役を引退した後は、今までの働きに応じたペイを少しでも回収したいし
安穏と過ごせるだけのご褒美を与えてもらったっていいじゃないか、という事だろう。

確かに天下りは良くないのかもしれない。
でも私は彼らから天下りを取り上げてしまったら、もう今後日本を支えようという頭脳は
なくなってしまうのではないか?誰も官僚になってくれなくなるのではないか?と心配で仕方ない。

鳩山氏はどうやら
「官僚政治だから天下りがなくならないのだ。だったら官僚から仕事を取り上げて俺達でやればいい」
というお考えのよう?だが、官僚達がこなす仕事量を果たして今の政治家達が出来るのか。
鳩山氏はどれくらいご自身の能力を買いかぶっていらっしゃるのか謎だが、ご自身は
今国を支えている官僚達と遜色ない能力と頭脳を持っていて、同じだけの仕事がこなせると
本気で思っているのだろうか。

「お金が掛かるならなくせばいい」という単純な話ではないだろう。
民間企業だって、仕事の出来る人間にはそれに見合ったペイを支払うのだ。
それをやらずにロクな給与も与えずに「天下りはダメだ」というのはいかがなものかと。
せめて公務員も「完全能力給」制度に変えて、官僚の皆さんには年収1億はくれてやればいいのだ。
彼らの働き振りや仕事の能力・クオリティを考えたら1億でも安いくらいだ。

その上での「天下り廃止」なら私は賛成。
謎の外郭団体やら業種毎の協会等を全撤廃して官僚の給料をうーんと上げてやればいい。
官僚達に年収1億支払ったって、団体・協会を全部潰して天下りがなくなれば、
団体・協会の運営維持費やら経費が浮く分、圧倒的に国の予算は潤うだろう。

ただ、
「官僚が政治を仕切ってるから天下りがなくならないのだ→官僚から仕事取り上げればいい」
みたいな単純で行き当たりばったりの考えは承服しかねる。
民主党だって自分達が第一党となったら、官僚の方々と上手く渡りを付けて手を取り合う事で
国の運営をしていかなければならなくなるのだ。
それを「天下りさせたくないから官僚なんかぶった切れ」で、本当に切ってしまったら
法案をいくら通しても国は回らなくなってしまう。
誰も実働部隊として国の運営を仕切れる人がいなくなってしまうんだから。

官官接待やら厚遇過ぎる福利厚生など、テコ入れしなければならない部分は多々あるだろう。
だけどそれを考慮しても尚、今の官僚達の給料は安過ぎるのだ。安過ぎるから天下りが起こるのだ。
ロクに仕事をしない地方公務員の閑職の方々の給料は民間並に下げ、そして国の根幹を支える
重要なミッションに携わる高級官僚達の給料は民間並に、いやそれ以上に上げる。
そうすれば天下りはなくなるし、日本のTOP頭脳ももっと集まるようになるだろう。

どうして自民党も民主党も公務員の給与・評価体系の抜本改革をクチにしないのか不思議。
単に「天下りは止めさせる」だけでは意味がない。
有権者に聞こえがいい、おべんちゃらのようなばら撒き政策を得意げに掲げる前に
本当にこの国にとって何が大切か、何が必要なのか考えて欲しいよ。
コメント (4)
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