天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】オデッセイ【3作目】

2016年02月10日 | 映画感想
「オデッセイ」

リドリー・スコット監督×マット・デイモン主演最新作
個人的にリドリー・スコット監督は相性がいいんだか悪いんだか…自分の中で「当たり」と「ハズレ」の振れ幅が大きい監督さんです。^^;
そしてマット・デイモンは大好物♪予告編を観た段階で結構期待値が上がりつつも「いや待てでもリドリー・スコットだからな(苦笑)」という感じでした。

あらすじは
火星探査をしていたNASAチームは嵐が来た為緊急撤収を始めたが、撤収の際に風で吹き飛ばされてしまったマーク・ワトニーだけが火星に取り残された状態で
チームは火星を後にしてしまった。宇宙服に穴が空いたらしく最後は交信も途絶え、てっきり死んだものだと思われていたワトニーだったが実は奇跡的に生きていた。
最初は絶望するも、残った食料と施設の中で有人探査機が次に来る予定の4年後まで何としてでも生き抜こうと決心したワトニーの奮闘が始まる。

これは多分ウケる人と全然ダメな人にパッキリと分かれる…正に私のリドリー・スコット監督との相性みたいな感じなんだと思うけど(苦笑)
本作は私とリドリー・スコット監督との相性は「バッチリ☆」でしたね。すごく面白かったです。
先頃発表になったゴールデン・グローブ賞で本作は「コメディ/ミュージカル部門」にノミネート&受賞されていましたよね。
あのニュース見て「はぁ?コメディ部門?どゆ事???」と思ったんだけど、本作観て納得…コレは全く新しいアプローチの「SFサバイバル・コメディ」でしたw
新しいアプローチとは…要するにマーヴェルコミックレーベルやスター・ウォーズのような荒唐無稽な最初から有り得ない設定の「THE・SFファンタジー」では決してなく
実は意外にNASA方向的にはかなり慎重な科学考証等は行っているそうで、それでいて「ゼロ・グラビティ」のようなシリアスなサバイバルストーリーでもなく、
本当は物凄い絶望的な状況のハズなのに、何故か観ていてニヤニヤしちゃうようなユーモアに溢れていて、でもハラハラドキドキ要素もガッツリ入っているという(笑)

話はマット・デイモン演じる火星にボッチで取り残された「マーク・ワトニー」のサバイバル生活シーンと、「ワトニー火星取り残し事件」の50数日後になって
「あれ?コレもしかしてワトニー生きてるんじゃね?…ん!やっぱ生きてるわヤベェはコレは!」とワトニーの生存に気付いたNASAが、今度は何としてでも
ワトニーを地球に生還させるぞ!と一大プロジェクトを始動させててんやわんやする、という2方向のアプローチで展開して行きます。
もーちょっと言うと途中から「ワトニーを1人置いてきぼりにして帰還してしまい、悔やんでも悔やみ切れない火星探査チームの皆様」というグループが加わりますw

なんて言うのか…もうコレはひとえに「マット・デイモンのキャラ勝ち」としか言いようがない。
誰が観ても完全無欠のこの絶望的な状況で、まず「生き残ろう!」と思えたというのがそもそも現実味がない訳でw
それを「あれ?コレってもしかしたら…もしかしちゃうよ?どーにか生き残れたりしちゃうんじゃないの!?」と思わせてくれたマット・デイモンのキャラ凄い!
最初の「火星にジャガイモ畑を作ろうプロジェクト」は本当に観ていて楽しかったですね。学生時代の生物とか科学の授業を思い出して笑いたくなっちゃいましたよw
時に毒づいたり、時におどけたりして自分で自分を鼓舞させている様子を「火星ボッチ生活記録」としてワトニーが映像記録に残す作業として観客に見せているのも上手い。
まあ余りにも順調に事が運んでも面白くないので(ヲイ)、途中まで上手く行くと次から次へとワトニーの心を折るようなハプニングが襲いかかるのもお約束。
でも火星探査チームのリーダーに「自分の死後に両親に伝えて欲しい」という遺書を語り出した時は、流石にググッと心に迫るものがありましたね。

反してNASA側のアプローチは正直それ程インパクトはなかった。
でも実際にもしもこんな事件が起こったら…本作位の頑張りは見せて欲しいな!いや地球の平和を守る「大アメリカ」さんならコレ位やってくれるでしょ!?な感じでw
そこに絡んで来る中国さんチームはどうなんでしょう?と斜め視線で見てしまう自分はやっぱり偏見極右専業主婦なんでしょうか(苦笑)
でも、中国にだって本作のような良心を持ち合わせていて欲しい、たった1人のアメリカ人を救う為だけど中国の持てる最新技術の全てを差し出して
「大アメリカ」さんと手を取り合ってこの難局に立ち向かって貰えるような世界が作れれば…と期待したくなりましたよ!中国さんお願いしますネ!^^

オチは見え見えでも(ヲイコラ)、それでもクライマックスのその瞬間まで「いや待て、まだ二転三転するかもしれないゾ」とハラハラしながら楽しめました。
こんなにシリアスな内容をこんなにユーモア溢れる作りに仕上げたのは本当に凄いとしか言いようがない!リドリー・スコット、お前大したジジイだな!←コラコラ^^;

うわー。今年のアカデミー賞主演男優賞予想デカプー推しにしてるんだけど…やっぱマット・デイモン可愛いんだよなー。コレ観ちゃうと心が揺れるわーw
コメント
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