天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】ドラゴン・ブレイド【4作目】

2016年02月24日 | 映画感想
「ドラゴン・ブレイド」

ジャッキー・チェン主演最新作!わーいわーい♪
今回は歴史大作。紀元前50年頃の前漢時代の西域で中国軍(いやだから前漢ねw)とローマ帝国軍が戦ったという史実を基に
超大胆に脚色してあるそーです。
この時代西域では36もある少数部族たちがしょっちゅう小競り合いを繰り返していて、ジャッキーは治安維持の為に日々警戒をする
「西域警備隊」の隊長「フォ・アン」を演じています。

で、どーいう訳だか?フォ・アンが率いる警備隊の皆さんが冤罪を掛けられて西域の中でも「流刑地」と呼ばれる砦に赴任させられる。
そこで本来なら半年はガッツリ掛かるであろう砦の再建をたった15日で築け、さもなくば死刑にするとか無茶苦茶な無理難題をふっ掛けられてしまう。
困ってた所にジョン・キューザック演じる「ルシウス」が率いるローマ帝国軍がやって来て一触即発状態になるんだけど、フォ・アンの機転で
ローマ軍の皆さんを砦の中に引き入れておもてなしし、ルシウスに「一緒に砦を15日間で築くのを手伝ってくれない?」と持ち掛ける…
飲み物や休息の場を提供してもらった恩もあるし、ココは一丁手伝いますか!みたいな感じでローマ軍の皆さんが最先端建築技術を駆使して
フォ・アン達と協力して砦を築くんだけど、一緒に働いて行く内にルシウスとフォ・アンは固い友情で結ばれて行くのでした~♪
…と、まあこんな感じで話の前半はまるで高校生同士の友情を描いた学園ドラマみたいな展開w

て言うかさ、本作なーんか色々端折り過ぎてるというのか?最初の内話が全然見えて来なくて(後々大体の背景は分かって来ますが)
そもそも何で警備隊が冤罪に掛けられたのか?(誰の仕業なのか?)とか全く話に出て来ないからね。全くのイミフなんすわ。
それから途中でフォ・アンが援軍を求めに1人で出掛けるんだけど、その後突然奥さんと子供達が襲われて(何で?誰が?どーいう理由で???)
フォ・アンが必死で助けるんだけど…ココも話が全く繋がってないって言うのか、いきなりエピソードがポンッと沸いて出て来る感じで超困惑(薄涙

と思って観ていたのですが、観終わって家帰ってからちょっと本作について調べてみたら、日本公開版(=全米公開版)と中国本国公開版では
映画の尺がかなり違うらしくて、本来中国公開版は上映時間が2時間超、それが日本公開版は1時間40分程度に短縮されているんですわ。
どうして短縮したんだか意味が判らないんだけど、そりゃ20分も削ればアチコチ話の繋がりがおかしくなっても当たり前っちゃー当たり前ですわな^^;
つーかオリジナルを見せろやヲイ。イマドキ上映時間2時間超なんて別に珍しくも何ともないだろーにどーして短縮すっかなぁ???

まあいいや、映画の展開に戻ると…
「あれ?前漢とローマ帝国軍が闘った、っていう史実だったんぢゃねーの?仲良くなってんじゃんw」と思って観ていたら、コレには事情があって
ルシウスは元々執政官クラッススに仕えていたんだけど、執政官の地位を狙う長男のティベリウスによってクラッススは暗殺され、更には
正式な後継者として指名されていたまだ幼いプブリウスは毒を盛られて失明してしまうものの、ほうほうの体でルシウスがプブリウスを連れて
逃げ出して来た、という事らしい。そして悪の権化ティベリウス役をオスカー俳優エイドリアン・ブロディが怪演。本作実はキャストが豪華なのねー♪
まーそんな訳で話の後半は「ルシウス達を追い掛けて来たティベリウス率いるローマ帝国軍(悪)×フォ・アンとルシウス率いるローマ帝国軍(いいもん)の
連合チームの戦い」がメインになって行きます。

この後半の「合戦シーン」がまーとにかくスケールでかくて絵的に迫力たっぷり。恐ろしい数の人海戦術。金掛かってる映像っすなぁ~!
それにしても、ジャッキー作品はバトルファイトでもどことなくユーモアに溢れていたりして血生臭さを感じさせない作りが常道だと思うのですが
本作とにかく血しぶき上げる上げる!みんなバンバン口から血吹き出してるしバンバン人が死にまくって正に文字通りの死屍累々。
かーなーりーエグい映像祭りになっていてちょっと引くレベルかも…(滝汗)

さて肝心のジャッキーアクションですが、
んー、まあ、昔のような派手な大立ち回りではないものの、かなり体は動けてたと思います。今回ジャッキーはアクション監督も兼任しているんだけど
「対ルシウス戦」や「対ティベリウス戦」でのサシ勝負のアクションなんかはかなりいい感じでしたね。アクション吹替え使ってるんだろーけど
ジョン・キューザックもエイドリアン・ブロディもなかなかキレのある動きでした。
つーか、エイドリアン・ブロディが最強につえーんだ!しかもなかなかのキレ者だし、正直「コイツが後継者で全然いいじゃん。性格悪いけどw」
位に思えちゃったしね!^^;

ところで、本作ちょーっと鼻に付くって言うのかね…その小競り合いを繰り返していた36の部族の皆さんが1つに力を合わせて
「極悪ローマ帝国軍」に立ち向かう訳ですよ。ていうか、本来なら敵対関係のハズのローマ帝国軍(いいもん)の人達とだって心通わせれば
前漢チームと手を取り合ってシルクロードの平和の為に共に仲間となって戦う事も出来るのですっ!ってー、うん、まあ、いいんだけどー、
ちょーっと政治的メッセージ色が前面に出過ぎな感じがして興ざめするんだよね。
砦が完成した時になんてジャッキー自らすんげーメッセージ盛り込んだ歌まで唄っちゃうからね!いやコレちょっと臭過ぎんだろw

と、まあ色々ツッコミどころもありますが、なかなかの迫力がありましたよ。
このスケールって邦画ではやっぱりムリだよねー。それにしても…このタイトル、あんまり内容とリンクしてないっぽいんだけどね^^;


コメント
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