「哀れなるものたち」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/7b/7342c45599199e5b05615692e7c0430b.png)
割と珍しいんですが、映画感想に画像貼り付けました。コレは自分が本作を観に行った時にUPしたSNS記事のスクショです。
とりあえず画像が小さ過ぎて文字読めない!みたいな方の為にこの記事を下記に書いておきますね…この文章がまんま本作に対する自分のレビューの取っかかりになると思うので。
【今日はこれから「哀れなるものたち」鑑賞
ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞、そして今年のアカデミー賞には11部門でノミネートされている話題作。予告編観てめっちゃ楽しみにしてた!
ところで、チケ買う時に気付いた…本作レイティング付いてるしかも18禁!😨
な、な、なんですか?めっちゃエロいの?それともめっちゃグロいの?どっち!?】
あらすじ
若い女性ベラ(エマ・ストーン)は自ら命を絶つが、天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)によって胎児の脳を移植され、奇跡的に生き返る。「世界を自分の目で見たい」という思いに突き動かされた彼女は、放蕩(ほうとう)者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)に誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体でありながら、新生児の目線で物事を見つめるベラは、貪欲に多くのことを学んでいく中で平等や自由を知り、時代の偏見から解放され成長していく。(Yahoo!検索情報から丸パク)
自分が鑑賞前にUPしたSNS記事へのAnswer:どっちもです!(めっちゃエロくてめっちゃグロい)
いやぁ~すんごい話でしたね。驚きました。
て言うかいつもの事だけどなるべく前情報仕入れないで出来る限り先入観なしにニュートラルな状態で鑑賞したい、というポリシーなので本作に関しても映画館で数回見た予告編と「ベネチア国際映画祭で金獅子賞取った!アカデミー賞でもすんごいノミネートされてる!」というネットニュース位しか自分には情報がなくて。
あともう1つ映画情報サイト系の「作品カテゴリ」が【ドラマ/コメディ/ファンタジー 】に分類されているんですよね。「コメディ」って入ってるから結構家族皆で楽しめるようなファンタジーなのかな?って思ってたんすよ。だからチケ買う段階で【R18+】表記に気付いて「え?あ?ファンタジーコメディが18禁?なんで?」ってなったんですわ。
まあそんな訳で…いやぁ~すんごい話でしたね。驚きました。←敢えて2回書いたなお前
最初何が起こってるのか判らないんだけど、どうやら自殺して死亡したばかりの妊婦の女性を見付けた天才外科医「ゴッド」が、実験と観察の為に妊婦の体内から胎児を取り出して胎児の脳味噌を死亡した妊婦の脳と取り替える手術をした事によって蘇生させたのだと後々判る訳です。もうこの↑文章読んでもちょっと意味わかんないですよねw
で、「我が子(胎児)の脳味噌を移植されて蘇生した、身体は成人女性だけど脳味噌は赤ちゃん仕様のベラの生き様」が本作の内容な訳です。
もうこれはね、ベラを演じたエマ・ストーンがどんだけ身体張って演技仕切れるか否か、という作品なんですよ。そして彼女は見事にこの世界観を演じ切った!賞賛しかない!
見た目は「かなり扇情的な容姿の美女」なベラが最初は歩き方すらおぼつかなくて言葉もカタコトだったのが、スポンジが水を吸い込むように脳内に日々ありとあらゆる情報が入ってきてそれを吸収してステップアップしていく様が描かれている訳ですが、普通の赤ん坊がステップアップしていくのと絶対的に違うのが「身体だけは大人(しかも誰から見てもエローい美女」という部分なんですよね。ココが本作最大のキモであり、この部分の描写がかなり多いので潔癖系の方にはもしかしたら拒絶反応が出てしまうかもしれないかなーと懸念します。というかぶっちゃけ自分が鑑賞してる時に途中退席される方が数人いらっしゃいましたね。まあ仕方ないと思いますだって本作18禁ですもん^^;
でもね、ココで諦めないでもーちょっと我慢して本作観て欲しいなー潔癖系さんのそこのアナタ!←誰に語ってんだよw
確かに「身体能力(性的に)」のアドバンテージ持った状態で脳味噌成長が始まってるからそりゃー生理的欲求の強い順位に反応していくのはしゃーないと思いますよね?そんなんちょっと考えれば誰だって「まーそーなるわなー」って思いますよね?←だから誰に語ってんだよ💦
でもね、本作の素晴らしいのは18禁部分だけじゃなくて、むしろそのエロエロ生活の中で情緒がしっかりと形成されて他者に対する思いやりや慈愛、脳がどんどん進化して行く様をかなりキッチリ描いている部分なんですよね!ベラの脳内が幼い頃はレストランで泣きわめく赤ん坊に「うるさいから」という理由で殴りに行こうとしていたのに、それがたった数ヶ月(数年?)で劇的に脳内が成長したらしく旅先で見掛けた貧しい人々の姿を目にして同情し涙し「何か自分に出来る事はないか」と考えるようになる…ま、それも歪に成長してるので問題山積なのが面白い部分なんですがw
そして、更に「おぉ!?」と思ったのが「そもそも何故この主人公は妊婦でありながら自殺をしたのか?」という部分ですよ。
ある意味本作の「種明かし」みたいな感じなんですが…うーん、種明かしとはまたちょっと違うんだけど、この物語に整合性を持たせたのか?「まあこんな事情だったならこの展開もやむなし」と観客に提示してきたのかな?w
ま、なにはともあれ…確かにね、描写がエロいしエグいし18禁になるのは仕方ないと思うんですが。
作品としてはとても面白かったです!エマ・ストーンの正に身体を張った演技もさることながら、ウィレム・デフォーを始め個人的に大好きな俳優マーク・ラファロも正に「全てを晒す」演技を見せてくれました。たまにこういう個人的にツボる作品に出会えるんですよね。ご馳走様でした!