第21話「故郷の友よ」はこちら。
前回の視聴率は20.0%で全ジャンルを通じて第三位。トップはキムタクじゃなくて、21.8%の「笑点」。大相撲があるときの笑点はむかしは視聴率が下降気味だったのに、今では単に在宅率の高さが高視聴率につながっているだけか。
琴光喜の野球賭博はともかく、暴力団がムショのなかの受刑者に向けて“元気な姿”を見せるためのツールになってたってネタは大相撲にとってきつい。地デジの解像度の高さはそんな貢献まで。あの親方のルックスはとどめでしょうか。
それはともかく真木よう子ついに登場。女性のリアクションを通して歴史上の人物を描くのは大河ドラマの常道だ。それは女性が主人公であっても変わらない。女性に庇護されるばかりの存在だった坂本龍馬(福山雅治)についてもそれは顕著。広末涼子や貫地谷しほり、そして草刈民代、寺島しのぶはそれぞれの“女優っぽさ”を全開にして龍馬の性格づけをやってきた。なにしろこれまで坂本龍馬は何ごともやっていないのだし。
ところが、お龍の場合はちょっと複雑で、のちに龍馬の妻になることだけはみんなが知っていても、彼女の性根がどこにあったかはどうにも判然としない。真木よう子(女優として、時代劇はおでこをすべて見せることになるので勇気が要るのだそうだ)の意志的なルックスが視聴者に受け入れられるかはむずかしいところだと思う。わたしはファンなのでなんでもオッケーなのですが。
坂本龍馬VS新選組がいよいよ始まる。北辰一刀流VS天然理心流。竹刀の導入などで技術は天下一だった北辰一刀流と、殺人剣である天然理心流の違いがこれから描かれるとうれしいんだけどな。
後ろ姿だけをずーっととらえ、前面にカメラがうつるとその人物が号泣しているという大友演出は快調。この手法でいちばん泣けたのは「前略おふくろ様」における萩原健一と風吹ジュンの会話シーンだったんだけど同好の士はいませんか(笑)
次回は幕末ドラマにおいて常にクライマックスになる池田屋が描かれる。それに向けて今度こそ21%ってことでどうでしょう。
第23話「池田屋に走れ」につづく。