お盆休みを終えて、久しぶりに仕事……ん、おれはなんか忘れてる…………「ハン・ソロ」を見てないじゃん!今日が最終日じゃないか、スター・ウォーズの新作をおれが劇場で見ないなんて!
エピソード1から8まではもちろん、「ローグ・ワン」はもちろん、「エンドア」や「イウォーク・アドベンチャー」まで劇場できちんと見ているしっかり者(オタクとも言う)のわたしなのに!仕事をほっぽり出して急いで映画館へ。
まあ、なぜ初日にかけつけなかったかといえば、アメリカでの興行がふるわなかったのを知っていたことと(2億ドルも北米で稼いで、こけたってことはないだろう……製作費は2億5千万ドルかかってるらしいけど)、作品自体への悪評も少なからず伝わっていたからだ。
でもね、最終日の最終回で見てよかった。やっぱりこのシリーズは他の観客たちと(鶴岡まちなかキネマには最終日なのにけっこう入ってました)劇場で“体験”するべきだ。例によってルーカスフィルムのロゴがオープニングにバシッと出るだけで興奮。簡単な客。
ルーク・スカイウォーカーとタトウィーン星で出会う前のハン・ソロのお話。ハリソン・フォードが世間ずれして登場した背景には、このような事件があったと。
ストーリーは一直線。お宝の争奪戦。オープニングがカーチェイスで中盤の山が大列車強盗、そして……な展開はシンプルでむしろけっこうでした。ソロ(この苗字が孤独の象徴なのが語られる。うまい)はフォースの持ち主ではないので、チューバッカと漫才やってる能天気さもいい。妙にスター・ウォーズの本線は重苦しくなってるしね。
監督の交代劇が影響し、ケツかっちん(死語)で再撮影しなければならなかった事情もあって、確かに造りの粗さはある。
でもね、あの「帝国の逆襲」のローレンス・カスダンが脚本を書いて、ジョージ・ルーカスの「アメリカン・グラフィティ」で、恋人のために東部への進学をあきらめる気弱な高校生を演じたロン・ハワードが監督。なんかもうそれだけでもありがたいというのに、L-3という、非有機物差別反対論者なドロイドの意識的すぎるあたりが笑わせ、ジョン・パウエルの音楽もおみごと。
うん、おれは満足したよ。ここまでやってエピソード9にソロへの言及がなかったらおれは怒るよ。